本との出会い
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コーヒーが好きで、毎日のように飲んでいるわたしですが、「コーヒーのことについてどこまで知っているだろう?」とふと考えました。そんなある日、書店で見つけた『コーヒーは楽しい!』というこの一冊。タイトルに惹かれパラパラとページをめくってみると、みるみるうちに引き込まれました。
「コーヒーっておもしろそう」
そのイラストの豊富さにも驚かされます。著者は、フランスのバリスタでもあるセバスチャン・ラシヌーとチュング-レング トラン。厚手の本ではありますが、コーヒーの種類からコーヒー豆の栽培のこと、おいしい淹れ方まで幅広く、わかりやすく紹介されています。
まずはコーヒーを知る
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そもそもコーヒーとはどんな植物なのでしょう? コーヒー豆はコーヒーチェリーの種子にあたり、植樹から収穫できるまでに3〜5年はかかるそう。手間暇をかけた、壮大なものづくり。ここではその栽培方法やコーヒーの特性についても詳しく解説されています。ふむふむ、コーヒー豆はこうやってつくられているのか…!
世界中の農園で生産されたコーヒーの生豆は、「焙煎」されてやっと見慣れた褐色のコーヒー豆になります。焼き加減ひとつで、味や香りに大きな差が出るのだそう。専門的な用語も出てきますが、読みやすくまとまっているので苦になりません。
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読み進めていくうちに、だんだんとコーヒーを味わいたくなってきました。
「自分でおいしいコーヒーをつくってみたい!」
エスプレッソなどはお店でいただくとして、自宅でも手軽にできるフィルターコーヒーにチャレンジしてみます。
では、さっそく
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なにごとにも、道具は肝心。『コーヒーは楽しい!』ではメーカー別に器具が紹介されています。今回は、日本製のカリタ・ウェーブのドリッパーとフィルターを使用することに。
ドリッパーにフィルターをセットし、挽いたコーヒー豆の粉を入れます。コーヒーショップで豆を購入する場合はお店で「フィルター用」に挽いてくれるので安心です。おいしいコーヒーづくりのポイントは、デジタルスケールで計ること。
一杯あたりコーヒーの粉18gと300gのお湯を使用します。
さあ、お湯を注いでいきます。沸騰させたお湯を、ポットのフタを開けた状態で30秒ほど冷ますと適温になるということ。スケールを0にセットして、お湯を50gずつ数回にわけて回しかけていきます。本には細かくレシピが書かれているので目で追いながら、丁寧に…。華やかな香りが室内にふわっと広がりました。![](https://static.minne.com/article/photo/image/2019/06/image_5-17.jpg)
一口飲んでみると、びっくりするほどまろやかで香り豊かな新鮮な味。「こんなにおいしいんだ」と驚きました。
読み終えてみて
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できたてのコーヒーがポタポタと落ちていく様子を眺めると、なんだか心がスッキリするような気分を味わえました。身近にあるコーヒーですが、案外知らないことが多くてびっくり。素材のことを知って、道具を選んで、最後にできあがりの感動があって。コーヒーはものづくりと同じなんだなと、しみじみ感じました。それに、自分でつくるととってもたのしい!
コーヒーが苦手な人でも、イラスト集をパラパラとめくるような感覚でコーヒーのおもしろさや奥深さを知ることのできる、おすすめの一冊。そして日々のちょっと息抜きに、コーヒーをつくってみてはいかがでしょうか。
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文 / 林真世 撮影 / 真田英幸