作品の物語
minneが誕生したのは2013年のこと。たくさんの作家さんに恵まれ、想いを込めた作品のひとつひとつが集まって、このたびminneの公開作品数が1,000万点を突破しました。
多くの作品が日々生まれていく中でも、はじめて制作した作品、転機となった作品など、作家さんにとっての特別な作品があるに違いありません。そこでSNSにて作家さんにとってのかけがえのない「1,000万分の1作品」を募集。その作品にまつわるエピソードを語っていただきました。
ぷぅぷさん
「コーギーのおしりピアス・イヤリング」
「ちょ、何?犬のおしり?」
— ぷぅぷ*11/16.17デザフェスvol.50 (@taropoopo) 2019年6月17日
指をさされ鼻で笑われたことは今でも忘れない。
「いや、絶対可愛いし!」
諦めずに推し続けた。
初めてついたレビュー「これぞ私が探していたものです」
今では沢山のお尻が仲間に加わり、笑顔溢れる愛され作品です♡https://t.co/rXvZiC1hie#ミンネ1000万分の1作品 pic.twitter.com/8NekesfDsg
もともとトリマーをしていたこともあり、犬のお尻のかわいさにはずっと前から気づいていたんです。当時はスマホケースや缶バッジもつくりましたが、ひと粒の小さなお尻のアクセサリーがあったら、さり気なくて絶対にかわいいはず!そんな根拠のない自信から生まれたのがこの「コーギーのおしりピアス・イヤリング」でした。
…が、ある日突然、購入者があらわれたのです。「わたしはかわいいと思うけれど、この方は本当に受け入れてくれたのかな」と、恐る恐る発送したことは今でも鮮明に覚えています。
「これぞわたしが探していたものです」
やっと自分の作品を受け入れてくれる人に出会えた、という安心感で胸がいっぱいになりました。
この作品を通して「自分の直感は信じていいんだ」と思えるようになりました。思い切って、自分のつくりたい作品をつくり続けてきたことで、実は今、ずっとチャレンジしてみたかったことが叶うかもしれないというところにきています。もしもチャンスが回ってきたら…今はそれを存分にたのしみたいと思っています。
ぷぅぷさんにとって「コーギーのおしりピアス・イヤリング」は、自分を信じた先に生まれた、かけがえのない作品でした。
toirohankoさん
「sew together - ' 1 ’ 」
- sew together - ' 1 '
— Toirohanko * 手作市場三宮ピアザ(5/16-6/15) (@toirohanko) 2019年6月17日
「 主婦だって夢を叶えられる 」
と思うきっかけとなった作品。
ずっと夢だったブライダルのお仕事。
一度挫折したけれど、身に着けるアクセサリーという形で、いま、もう一度、挑戦することが出来る幸せを感じています。https://t.co/9mKr3tq3Qm#ミンネ1000万分の1作品 pic.twitter.com/ADdpz9NrmO
そしてその夢は叶い、憧れのプランナーになることができたのですが…働くことができたのも束の間。激務に体調を崩してしまい退職をすることになってしまったんです。
幼いころからの夢が、せっかく叶ったにも関わらず、耐えることのできなかった悔しさは計り知れませんでした。同時に、大切な1日を演出するためにスタッフの方がどれだけ身を削り、努力をしているのかを、身にしみて感じることができました。
月日が流れ、主婦になったわたし。minneやイベントでハンコ作品などを販売していくうちに、「いつかウェディングのアクセサリーを制作してみたい」と思うようになっていきました。子どものころからの夢を忘れることはできなかったのです。まずは刺繍の技術やデザイン力を磨く時間を設け、すこしずつアクセサリーの制作・販売をはじめました。
わたし自身が結婚をしてみて感じた「結婚はこれからの人生をともに繕っていくもの」というイメージに、“縫い合わせてつくる”刺繍はぴったりだと思い、刺繍をメインとしたデザインにしました。作品にも「これからの人生をともに縫い合わせていく」という意味を込めて「sew together」と名付けました。
この作品をきっかけに、「何歳になっても、フィールドが変わっても、夢は叶えられるんだ」と実感することができました。制作に向けた気持ちもより一層前向きに、ポジティブになりました。
toirohankoさんにとって「sew together- ' 1 ’」は、“夢に挑戦する幸せ”に気付かせてくれた作品でした。
ひとつひとつの作品に、まつわる物語があります。Twitterでハッシュタグ「#ミンネ1000万分の1作品」で検索をすると、さまざまな作家さんの「作品」に関するエピソードをご覧いただけますのでぜひ、チェックしてみてください。
次回の「語りたい作品」をおたのしみに。
取材・文 / 西巻香織