特集

扉を開けたくなるカード vol.19 「ツトラボさん」

作品にそっと添えられていることも多い、クリエイターの名刺やショップカード。イベントやお店に出かけて持ち帰ったり、手渡しでいただいたり…と、普段からたくさんのカードを受け取る編集部スタッフが、心に残った1枚をご紹介します。その人に会いたくなるような、作品を覗きたくなるような、お店に足を運びたくなるような…そんな、次の扉を開けたくなるカードがいっぱいです。

作品そのもの、そして手刺繍の魅力がぎゅっと詰まった、とてもにぎやかなカードに出会いました。目に飛び込んてくるような色味もあいまって、一度見ると忘れられないデザインです。作り手のツトラボさんにお話をうかがいました。

ツトラボ
柴犬と猫を中心に、持っているだけで「やさしい気持ち」「たのしい気持ち」になれるような、ユニークなアクセサリー・雑貨を制作している作家さん。
https://minne.com/@tsutolab

魅力が、ぎゅっ。

先日、刺繍展にうかがった際、「これは」とひと目ぼれして持ち帰りました。数えると40個近い作品が、ぎゅっと並んでいて、本当におもしろいデザインですね。いつごろから使われているカードでしょうか?

ツトラボさん
持ち帰っていただけて、とてもうれしいです。これは今年の5月に新調ばかりのカードなんですが、さっそく反響をいただけて、制作した甲斐がありました。

作品の魅力は作品で伝える

散歩拒否犬ブローチ、必死に抵抗する柴犬ブローチ、などクスッと笑えるユニークな作品の数々が、カードいっぱいに並べられています。

新調されたのは、なにかきっかけがあったのでしょうか?

ツトラボさん:以前に使っていたカードをお渡しするとき、いつも「どんな作品をつくっているんですか?」とたずねられることが多く、気になっていたんです。お渡しすれば、ひと目で「つくっている作品」「ツトラボの世界観」が伝わるようなカードをお渡ししたいと思うようになりました。
 

このカードであれば、一目瞭然ですね。
ツトラボさん
そうなんです。なるべくたくさんの刺繍作品を並べられるよう、向きなども調整しながら、ぎゅっと詰め込みました。
こちらは裏面。宇宙船のロゴも、手描きの背景も、味わい深くて素敵です。

カードを通して生まれる会話

新調されてから、名刺交換などされる際になにか言われたりしましたか?

ツトラボさん
「この作品、見たことあります」と言っていただけときはうれしかったですね。「手刺繍ですか?」と聞いていただくこともありましたし、ショップカードを見ながら
会話が弾む、という機会がとても増えました。

 

たしかに、それぞれひとつひとつが気になる作品ばかりで、話したくてうずうずしてしまいますね(笑)。
ツトラボさん
実際の作品をたくさん詰め込むことで、生まれた会話がいっぱいありますね。

丁寧な技術や想いが軽やかに伝わる


繊細な手刺繍で紡がれる、世界にひとつの作品たち。それでも、クスッと笑えて、そっと自分だけのものにしたくなるような、軽やかな魅力が、ツトラボさんのギャラリーには詰まっています。

ツトラボさん
刺繍作品ですが、「可憐」や「エレガント」といった作品はひとつもなくて、柴犬や猫ばっかりなんです。持っているだけで、ほっこりとやさしい気持ちになれたり、たのしい気持ちになれるような作品をお届けしたい、というのが制作に込める想いですね。
 
そんな作品の魅力が、ぎゅっと詰まっているカードもまた、手にするだけでほっこりと笑顔になれてしまう、ツトラボさんの作品なんですね。

 
 
最後に、ツトラボさんのものづくりを覗いてみましょう。
おすすめの2作品を選んでいただきました。

おすわり子犬ブローチ


こちらを見つめるかわいい目。ツトラボさんの作品の中では小ぶりのブローチです。バッグや帽子など、ファッションに取り入れやすいのもおすすめポイントなんだとか。

作品を見る

柴犬と猫のハンカチ


柴犬と猫のお顔が一面にぎっちりと並んだ、見ているだけでうれしくなってしまうようなハンカチ。お弁当包みとしても活躍してくれそう。「男性にもおすすめです」とのこと。

作品を見る

扉を開いて
目に飛び込んでくるような“パワー”を感じるカードでした。それもそのはず、ひとつひとつの作品にツトラボさんの繊細な技術と想いがぎゅっと詰め込まれていて、それがいくつも集まっているのですから、「掛け算のようなデザインだなあ」と納得してしまいました。とても大事にしたくなるカードです。(聞き手/ 中前結花)

【連載】扉を開けたくなるカード
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