インタビュー

ブローチ作家・hiishさん「思い出を語るブローチづくり」

【PR】一見素朴なモチーフも、hiishさんの手にかかれば彩り豊かに華やかに。“友人の贈りものに”とつくり始めた「ブローチ」も、今ではたくさんの人の日常を彩るアイテムとなっています。今回はそんなhiishさんの「ものづくり」をご紹介。ユニークな“インスピレーションの源”にも注目です。

hiish -イッシュ-
ブローチ作家。日々の思い出を“絵日記”のように描きおこしてつくる、温かみあふれるブローチが人気。
https://minne.com/@hiish


「思い出」をかたちに

胸もとやバッグ、帽子などにさりげなく添えるだけで、パッと華やかさを演出してくれるhiishさんのブローチ。カラフルで美しくありつつも、モチーフは素朴でどんな装いにも寄り添ってくれるようなデザインが特徴です。

鮮やかで深みのある色が美しい「アネモネ花畑のブローチセット」。

どのように作家活動を始め、どんな想いで作品を制作をされているのか。hiishさんの「ものづくり」に迫ります。
 

「ブローチ作家」として活動をはじめられたきっかけをおしえてください。

hiish
図画工作が大好きな子どもでしたから、何かにつけて手づくりをたのしんでいましたね。一緒に旅行に行くほど仲の良い職場の友人の退職を期に、共通の思い出をかたちにしたプレゼントがしたくて、ブローチをつくったことが今の制作のきっかけでした。それはもう、よろこんでくれて。

共通の思い出がモチーフというのはとても素敵です。このとき、「誰かのためにつくるたのしさ」を感じられたのですね。

hiish
はい。わたしの「ものづくり」のモチベーションは「使ってもらえる」「よろこんでもらえる」このふたつに起因しているんです。もともと自分に自信が無いわたしは、作品をつくることですこしずつ自信、自己満足ができるようになりました。特にminneには、作品を手にして、ご感想や湧き上がった想いを伝えようとしてくださる方がとても多くて。メッセージを受け取るたびに「作品づくりをしていて本当によかった」と熱い気持ちにさせていただいています。

作り手と購入者との間で「感動」が行き来しているようなイメージですね。

hiish
まさにそうですね。作品を購入いただけるようになり、実際に手に取れないオンライン販売でいちばん大切なのは「手もとに届いたとき、本当に満足していただけるかどうか」だと気付いてからは、作品の丁寧な仕上げ、耐久性の向上に加えて、感謝の気持ちを込めて、梱包やラッピングにもこだわっています。

「贈りもの用」として購入された方には、作品の品質を確認してから自身で封ができるよう、工夫されたラッピングに。「自分用」に購入された方にも“ご褒美気分”を味わってもらえるようにと、簡易ラッピングをほどこされているのだそう。「取り扱い説明カード、アフターケア用の連絡先、小さなメッセージカードとミニ封筒も同封しています。外箱には色テープを貼り、他荷物との差別化を。個人情報保護がしやすいように、宛名は剥がしやすいシールタイプにしています」とこだわりがぎっしり。

大切に梱包された作品を受け取った日もまた、大切な思い出になりそうですね。

hiish
ありがとうございます。贈る人、そして受け取る人に温かい気持ちを伝えるお手伝いがすこしでもできたらうれしいです。


今日のできごと


hiishさんのブローチは、インパクトがありながらもとても取り入れやすいデザインだなと感じます。

hiish
「友人との共通の思い出」をかたちにすることが当初の目的だったので、モチーフは身の周りにある日常のものが多いですね。インスピレーションは「今日のできごと」だったりします(笑)。とはいえ、身につけることがブローチの役目ですから、アクセサリーとして綺麗なアイテムに仕上げるよう心がけていますね。

お散歩で目にした植物や生きもの、家の中にあるアイテムなど手がけるモチーフはさまざま。「絵日記を描くようなイメージでデザインしています」とhiishさん。

特に美しい色使いに目を惹かれます。

hiish
「飾って、眺めてたのしんでほしい」という想いもあり、絵画のような色合いを頭に思い浮かべて、色選びには時間をかけています。

普段はどのような道具、画材を使われているのでしょうか。お気に入りはありますか。

hiish
パステルやアクリル絵の具、切り絵ばさみなどは手に馴染んだものをずっと使い続けていますが、新しい道具を使うことで新たな改良につながることが多いので、こだわりなくいろいろなものを使うようにしています。特に画材は、日々革新されているので、新しいものが出るとついチェックしてしまいますね。


hiishさんの作品レシピ

そんなhiishさんには以前に、「トンボ鉛筆とminneの特別企画」でトンボ鉛筆の画材を使った作品レシピ制作にご協力をいただきました。

hiishさんの考案レシピ『ABTと水筆でつくる「紫陽花のブローチ」』より。

はじめて使う画材で、作品レシピ考案いただきましたがいかがでしたか。

hiish
特別企画をきっかけに出会えたブラッシュペン「ABT」や「水筆」でしたが、その使い勝手のよさには感動しましたね。わたしのものづくりの着想は、「どんなものを贈りたいか」なのですが、今回のレシピでは、「伝えたい想いを描いて贈る」というイメージで、ブローチとラッピングカードを制作させていただきました。特にABTは色数豊富なので、色で遊ぶたのしさ、つくりやすさを大切にしました。

「ABTの淡色を重ね塗りするとクリアな混色に。水筆で水分を足し画用紙を傾けて色を流すと絶妙なニュアンスが表現できました」とhiishさん。

メインで使用いただいたABT、水筆はどちらも筆ペンですが、hiishさんにとって、使いやすい筆とは。

hiish
色を細やかに綺麗に描きたいことが多いので、コシがあって反発性の高い筆が好みですね。ただ、描く素材や表現したいものよっても使いやすさは変わってくるので、いろいろな筆を使い分けています。ABTは程よく水分があり、弾力もあるので細部を描くのにとても便利でした。

今後、ABTや水筆で描きたいものをおしえてください。

hiish
身の回りのスケッチや絵日記を描きたいですね。持ち運びが便利なところもポイントだと思うので、旅先などでも描きたいです。数本のペンと水筆とメモ帳を携帯してたのしみたいと思います。

旅先でのふとした思い出がまたブローチとなり、hiishさんの作品ギャラリーに並ぶ日をたのしみにしています。最後に、作家としての今後の展望をおしえてください。

hiish
今年はスクールでブローチ制作の講座を予定していたのですが、あいにくの現状で延期中です。対面で「絵の描き方」や「ブローチのつくり方」をお話する機会や、みなさんにお会いできることをたのしみにしていましたので、早く実現できたらいいですね。また、最近はブローチの原画をもとに、イラスト雑貨制作にも力を入れていますので、ぜひminneのギャラリーをご覧いただけたらうれしいです。

hiishさんの作品レシピは、トンボ鉛筆メディア「FUN ART STUDIO」でご覧になれます。
どなたにも手軽にチャレンジできる内容となっていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

「紫陽花のブローチレシピ」を見る「お花のイラストカードレシピ」を見る

 
取材・文 / 西巻香織

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