「ウインナーキット」にわくわく
自宅で過ごすことが多い今、家族みんなで料理をたのしめたらいいなと思い、わたしが今回見つけたのは、宮城県産の豚肉を使った「手づくりウインナーキット」です。
伊豆沼農産さんの人気体験教室を、おうちでたのしめるそう。豚肉、スパイス、羊腸、絞り袋、口金がセットになって自宅に届きました。
つくり方の説明書も同封されているので、はじめての方でも心配いりません。ボウルや計量カップ、ヘラなど、一般的なキッチン道具があれば、手軽に挑戦することができます。
伊豆沼農産は、宮城県登米市にある農業法人。
小規模でも付加価値を高めることを目指し、自社農場や地元食材の加工販売までを行う地域一貫体制で農業に取り組まれています。
2019年にはそんな伊豆沼農産のソーセージが、ドイツの食肉加工コンテスト「IFFA」で金賞を受賞。これは、数千アイテムの応募の中から、味、食感、断面など約120の審査項目すべてにおいて満点をとった製品のみに金賞が認められる、名誉ある受賞だといいます。
なんと、「手づくりウインナーキット」の食材は、その金賞を受賞したソーセージとほぼ同じ原料なのだそう。宮城県産の豚肉と天然の羊腸というこだわりの材料で、手づくりでも本格的なウインナーをつくることができるのです。
今回は、自粛期間中に料理の腕をあげた夫といっしょに挑戦することにしました。
はじめてのウインナーづくりに挑戦
料理初心者の夫は、キットに同封されていた「つくり方」に忠実に進めていきます。
ボウルに挽肉、氷水、スパイスを入れ、よく練ります。
ひとまとまりになるまで約5分、練り続けてまとまってきたら、
あらかじめ水で塩抜きをした腸を口金にセットします。
肉種を絞り袋に入れたら、均一な太さになるように、絞ります。
最初は、なかなか同じ太さにするのが難しそうでしたが、すぐにコツをつかんで上手に詰めることができました。
今回は、ウインナーを使ってホットドッグをつくりたいので、少し長めにねじって無事に成形まで完成です。
几帳面な性格が出ている仕上がりですね。
はじめて腸を触った夫は、腸の丈夫さに驚いていました。
普段口にする食材も実際につくってみると、改めて発見することがあり、体験することの大切さを実感しました。
次は、わたしの番です。
材料は3回分入っているので、オリジナルのフレーバーをつくることもできます。
わたしはパプリカパウダー、チリパウダー、乾燥バジルを入れてスパイシーな味付けに。
分量はお好みですが、わたしは各小さじ1/2ずつ加えてみました。
ほかに、カレー粉や刻んだハーブを入れてもおいしそうですね。
こちらも同じ手順でよく練り、腸に詰めていきます。一度つくり方を見ていたので、スムーズに進めることができました。
調子に乗って肉種を絞り出していると、成形中に勢いがあまり、皮が破れるハプニングも!
それもまた、みんなでつくる中では、たのしいものです。
破れたところは避けて縛りました。失敗しても、大丈夫です◎
わたしも成形まで完成しました。すこし赤く色づき、もうすでにおいしそうな予感です。
フレーバーを変えてつくると、誰がつくったのかがわかりやすく、食べ比べもできるのでおすすめです。
20分茹でて、焼けば、完成です。
お互いにはじめて挑戦したとは思えないほど、上手につくることができました。
定番「ホットドッグ」で素材の味を堪能
今回は、パンに、炒めたキャベツと手づくりウインナーを一緒に挟んで、ホットドッグにして食べました。
シンプルな料理でも、自分でいちからつくると、おいしさも格段に上がりますね。
手づくりキットのいいところは、みんなでわいわいとつくり、たのしい時間とおいしい時間を共有できるところ。
ウインナーは特殊な機械でつくる、「むずかしそうなもの」という印象を持つ方も多いかと思います。でも、このキットは使う道具もシンプルで、初心者でも焦らず挑戦することができました。
なかなか外に遊びに出かけられないこの時期にも、おうちでの思い出づくりにぴったりですね。ぜひみなさんも、おうちでウインナーづくりをお試しください。
創業30年の伊豆沼農産が大切にしているのは、規模は小さくても自分たちの目が届く範囲で「食」と「農」をつなげること。社長の伊藤秀雄さんは「単に農産物を生産するだけの農業を、人々の食を支える“食業”に変えたい」という想いで会社を設立しました。「食業」とは「おいしい食材を生産するだけでなく、責任と誇りをもって食卓へお届けするまでを大事にする」という意味を込めた造語なのだそう。
手づくりウインナー体験の講師を務める飯島直美さんは「手づくりすることを通して、命と食のつながりを考えるきっかけにしてほしい」という想いで体験教室を行っています。
手づくりウインナーキットを通して「命の大切さ」「命を支える食」「食を支える農」について、みなさんと考えていけたらと思っています。