特集

新作おしえてvol.13「粒あん図案室さんの新作、どらとねこのコースター」

この連載では、作家さんにSNSで「新作」を募集。編集部の目にとまった素敵な作品を、制作の背景と交えてご紹介していきます。第13回目にご紹介するのは、粒あん図案室さんの新作、どらとねこのコースターです。

作り手は、粒あん図案室さん

粒あん図案室
身近なアイテムをモチーフにしたオリジナルデザインを、手彫りのスタンプでプリントした手拭いや小物を制作。
https://minne.com/@tsubuan-zuan

粒あん図案室が生まれるまで

見る人を思わずほっこりさせてしまう、素朴な世界観が魅力的な作品の数々。
グラフィックデザインなどの仕事を通じて培ったスキルを活かし、現在の制作スタイルにたどりついたのだそう。

粒あん図案室
グラフィックデザインの仕事を通して、ロゴや題字制作の過程で木を彫ったり、ステンシルをしたり、活版印刷に触れたり…。手を動かして形にしていくことのスキルはもちろん、よろこびや充実感も、そんなものづくりの中で覚えました。その後、手拭いを扱うお店のインハウスデザイナーに転職したことで、手拭いの魅力に深くはまってしまったんです。

粒あん図案室
自然と“自分の手で、大切につくり長く育てていけるようなものづくりをしたい”と思うようになり、「粒あん図案室」をスタートさせました。たくさんの種類のデザインをつくりたかったので、ブロックプリントの手法を用いた、デザイン、型彫り、染色まで、自ら行う手法を考え出し、制作しています。

個性が光る、表情豊かな作品たち

生まれ育った自然豊かな風土を感じながら、“美しい素朴”をテーマに制作している粒あん図案室さん。
暮らしの中で心がほっこりとするような、心地よく使ってもらえるようなものを、と心掛けているのだそう。

粒あん図案室
まず、バランスや色合いにこだわり、しっかりとした版下(図案)をつくります。そこに、木から彫り出した線画を捺したビリビリッとした表情や、スタンプの若干の位置のズレ、色の濃度の違いなどから生まれる“個性”を重ねていくことで、世界にふたつとないものが完成します。

粒あん図案室さんの代表作、粒あん柄の手拭い

粒あん図案室
あくまでも美しく染めることを大切に制作していますが、そんなひとつひとつの表情が、手作業ならではのあたたかみや味わいになっていくのだと思います。

そんな粒あん図案室さんの新作をご紹介します。

新作は、どらとねこのコースター

左上から時計回りに、どらねこ、仲良し、見てる、川の字、座布団、どら焼きの夢。「色々試した結果、角丸の、少しふかっとした形にしました」と粒あん図案室さん。

粒あん図案室
リラックスしている猫とどら焼きの組み合わせがたのしい「どらとねこ」柄は外出自粛期間中にデザインをしていました。心落ち着かない日々の中、家にいる猫たちののほほんとした様子に癒され、 和菓子と掛け合わせたほっこりするような絵柄を考えました。

粒あん図案室
これまでは手拭いを中心にきんちゃく袋などの小物を制作していたのですが、コースターははじめて。小さな正方形の中に模様を配置していく作業は、手拭いとは違ったストーリーが生まれるおもしろさを感じています。三匹の寝てる猫を並べて“川の字”のように見立てたり、三辺から猫が“見てる”様子だったり、四隅にフリンジをつけて“座布団”に寝ている様子など…考える作業からニヤニヤしてしまい、たのしくつくっています。

粒あん図案室
また、コップを置いたとき、外したときに猫たちがどう見えるかにもこだわりました。猫がちらっと見ていたり、お尻が見えていたり…。どの絵柄にもちょっとした発見をしていただけると思います。

こちはどらとねこの綿麻手拭い

粒あん図案室
秋の読書タイムや、ティータイムのおともにして一服していただけたら、ちょっとほっこりできるのではないかと思っています。また、職場のデスクなどでお使いいただいて、疲れたときにちらっと目に入ることで、すこしリラックスできたりしたらいいなと。

最後に、記事を読んでくださったみなさんに向けてメッセージをいただきました。

粒あん図案室
お客さまからいただく、あたたかいメッセージ・レビューにとても感謝しております。特に、どのようなシーンでお客さまの暮らしに寄り添っているのかが、すこし垣間見れるようなコメントは、想像してじんわり心に染み入り、励みになります。これからも精進していきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

どらとねこのコースターはこちら


連載「新作おしえて」はSNS連動企画です。minne作家のみなさんは、TwitterまたはInstagramにて「#新作おしえて」「#minneとものづくりと」の2つのタグをつけ、新作画像と作品URLをつけてぜひご投稿ください。

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文 / 堀田恵里香

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