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【気になるものづくり】手のひらサイズの文具セット 「チームデミ」

作り手の想いが詰まった新商品や、これまでになかったものづくりを見つけてご紹介する「気になるものづくり」。今回取り上げるのは、1984年に発売され、累計約650万個販売のヒット商品となった、“あの文具セット”。35年以上の時を経て復活した「チームデミ」をご紹介します。厳選された「あるとうれしいアイテム」と、こだわり抜かれたデザインが詰まっています。

届けたいのは文具のワクワク感

「あるとうれしい」文具アイテムが、コンパクトなケースにぎゅっと収納されたステーショナリーセット 『チームデミ』が、プラス株式会社から復活発売となりました。

厳選された中身は、1984年と変わらず採用された「はさみ」「液体のり」「ホッチキス」「メンディングテープ」「メジャー」「カッター」「定規」に加え、今回新たに仲間入りした、「SIMカード交換用ピン」を含めた全8アイテム。

暮らしの中でも、いますぐ使いたい、そばにあると安心…そんなシーンが特に多く、馴染みの深い文具たちをセレクト。しかし身近な存在ながら、どこか、眺めているだけでもワクワクとした気持ちが湧き上がってくるのが、このセットの魅力です。

『チームデミ』は、遡ること35年以上前に同社で誕生した大ヒットアイテム。時を経ていま、どのような変化を遂げ「復活販売」となったのでしょうか。

1984年、あの頃の「チームデミ」

「持っているだけで楽しくなる」をコンセプトに、1984年に誕生した『チームデミ』は、当時、その独創性や利便性とともに、コンパクトでかわいいフォルムが女性たちを中心に話題となり、累計約650万個を販売する大ヒット製品となりました。

道具本来の機能を形にしたアイコニックなデザインと、最小限必要なアイテムがひとつにまとまっている安心感。
人々の心をぐっと掴む要素が詰まった、大きな反響にも頷ける製品です。

そんな『チームデミ』が、時を経ていま、復活販売を遂げる背景。

それは、まず「文具の存在意義」について徹底的に議論するところから始まったといいます。
当時とは異なるデジタル化が進む社会の中で、手に触れる道具としての「文具のワクワク感」を改めて見つめ直し、思わず手に取りたくなる文具をめざして『チームデミ』が生まれ変わることで、そのワクワクをたくさんの人に広く届けたいー。

文具と向き合い続けるプラスが、時流を踏まえた上で、「今誰もが使う、誰もが必要とする文具とは」「いま、もう1度届けるとしたら」を改めて考え尽くしたリニューアルとなっています。

「文具」の存在意義を改めて、いま。

新しい試みのひとつは、同社の技術に加え、プロダクトデザイナー・深澤直人氏を迎え、デザインにも試行錯誤を繰り返したこと。
人の想いを可視化する、静かで力のあるデザインに定評がある深澤氏は、1984年に誕生した『チームデミ』にも、個人として思い入れをお持ちだったのだそう。

このなめらかで美しいケースのデザインも「チームデミ」の魅力ですが、今回の発売にあたって、さらにケースから「一切の突起物をなくす」というのも、深澤氏のこだわりだといいます。

また、それぞれのアイテムももちろん自信作。
まずはフォルムの美しさと小ささに目を奪われますが、十分な機能性を備えているのも『チームデミ』の特長です。
刃を折らずに丸ごと交換できる安心仕様のカッターは、全面フッ素でコートされており、サビにも強く、テープを切ってもべたつきません。

ホッチキスは、針の交換時に閉じきらない構造になっているため、最初の1本を無駄にすることなく使用することができます。

また、意外と「こんなときに、持っていればー」というシーンが多いメジャーは、本体にドラムを搭載し、最大 1.2mまでスムーズに引き出して測ることが可能です。

スマートなデザインの中に、最大限の利便性が詰め込まれています。

選べるカラーでわたしらしく

まさに「定番」が並ぶ安心感のあるラインアップに加え、今回は本体が4色で展開され「選ぶたのしさ」まで用意されています。

「しろ」「さくら」「こん」「ねず」と、男性にも女性にも手に取りやすい、ナチュラルで魅力的なカラーが揃っています。

ほおずりしたくなるようなケースを手元に

すべっとしたコンパクトなケースを開ければ広がる、文具ならではのワクワク感と「これさえあれば大丈夫」という安心感。
たとえば、普段はデジタル派、という人や、荷物の少ない人へのギフトにもぴったりな製品です。

愛着を持って長く使ってもらえますように、との想いが込められた、文具の決定版『チームデミ』。
当時を知る人にはなつかしく、知らない人にはより新鮮に、ワクワクとしたたのしさを届けることができる製品になっています。

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取材・文 / 中前結花

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