shn
「あるとちょっと嬉しい」そんな、さりげなく日常を彩る雑貨やアクセサリー を制作。
https://minne.com/@shn6s
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「誰か」が欲しいもの
左から、shn柄iPhoneケース、ブロックリング、ロゴ入りサコッシュバッグ
shnさんのギャラリーページには、アクセサリーやバッグ、スマホケースにシール、とさまざまなアイテムが並んでいます。ジャンルにとらわれず「ものづくり」をされているんですね。
shn
そうですね。物心ついた頃から「美術」が身近な存在で、絵を描くことや裁縫など、手を動かすことが好きな子どもでした。いつの間にか、自分の持ちものや欲しいものをつくるようになっていました。
幅広いラインナップはご自身にとっても「欲しいもの」だったんですね。特に好きな素材や道具などはありますか。
shn
レジンなど、透明な素材がいちばん好きです。ことば通り、透けて向こう側が見え、ときには屈折して歪んで見える。その特性を活かして作品を制作するのが好きです。
ご自身のものだけでなく、そういった素材を使って、現在のように作家として本格的に活動をはじめられたきっかけは、どういったものだったのでしょうか?
shn
自分用に制作したオリジナル柄のスマホケースを見た友人に、「わたしも同じ柄のケースがほしい!」と言われたことがきっかけです。カラフルな三角柄を散りばめたデザインで「色も柄もかわいい!」と気に入ってくれて。
shn
友人の、「りんごのマークは隠したくない」という声を反映して制作したことが、本格的に人に向けた作品づくりの原点です。完成したケースを、友人はとても気に入ってくれました。そのとき、「誰か」に届くのっていいなあ、と思ったんです。
「会話」から生まれる
この三角柄は、shnさんの作品を代表する柄でもありますよね。
shn
ありがとうございます。スマホケースをきっかけに、わたしの三角柄をたくさんの方に気に入っていただけるようになり、ブローチやバッグなど、さまざまな作品に展開していきました。今では「shn柄」と呼んでいただけるほどに、わたしの作品の定番柄になりました。
三角柄、shn柄をはじめ、作品をデザインする上でこだわっていることをおしえてください。
shn
わたしの作品の特徴は、色をたくさん使うけれど、全体的な印象としては落ち着いているところだと思っています。それを活かしつつ、誰かの「かわいい」「欲しい」に応えられるように、さまざまな声に耳を傾けるようにしています。
最初に制作されたスマホケースしかり、周りの方の意見を取り入れ、制作されるんですね。
“スポーティー”をテーマにしたshn柄のiPhoneケース。
shn
作品のインスピレーション自体も友人との会話から生まれることが多いです。わたしは、「誰かの心が動くもの」をつくりたいので、「何が欲しい?」「どんなときに使いたい?」など、徹底的にヒアリングしてから、そこに自分らしさを考え制作しています。
そんなshnさんには以前に、「トンボ鉛筆とminneの特別企画」でトンボ鉛筆の画材を使った作品レシピ制作にご協力をいただきました。
shnさんの作品レシピ
shnさん考案のレシピ『ABTとレジンでつくる「カラフルな三角柄ヘアピン」』より。
shn
このレシピを制作するときも、友人に「どんなものが欲しい?」とヒアリングをして、アイテムを決めました。
手軽につくることができて、身につけてたのしめる、三角柄にも挑戦できる、とあって好評のレシピ記事になりました。
shn
光栄です。普段はソフトを使用して、パソコン上でデータをつくり、作品にしているので、久々の手描き制作でした。手描きならではのニュアンスが出せるので、改めてこういったつくり方もいいなと感じました。
shn
作家活動を始めて間もない頃は、手描きの柄でアクセサリーをつくっていたことも思い出して。初心にかえることもできました。
手描きはやはり“ならでは”の味が出ていいですよね。この企画では画材として、トンボ鉛筆のブラッシュペン「ABT」と「水筆」を使用いただきましたが、いかがでしたか。
shn
ABTは滑りが良くてとても描きやすく、水筆でボカすことも新鮮でたのしかったです。ペンだけれど絵の具の要素もあって表現の幅が広がるなと感じ、わくわくしました。
表現の幅が広がる、まさにそう思います。今後また手描きでつくってみたいものはありますか。
shn
企画では、ヘアピン、イヤーカフと2つのアクセサリーをつくりましたが、手描きのみの「バースデーカード」や「グリーティングカード」などにも挑戦してみたいです。手描き、データにとらわれず、これからも、「誰か」の心を動かすことのできるような作品をつくり続けたいです。
shnさんの作品レシピは、トンボ鉛筆メディア「FUN ART STUDIO」でご覧になれます。どなたにも手軽にチャレンジできる内容となっていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
取材・文 / 西巻香織