特集

『わかったさん』とつくるvol.7 ショートケーキ編

童話「わかったさんのおかしシリーズ(全10巻)」の物語で描かれる、おいしそうなお菓子のレシピ。幼いころ、魅了された人も多いのではないでしょうか。30周年の記念として出版された「わかったさんとおかしをつくろう!(全3巻)」をもとに、つくるの大好き、食べるの大好きなカメラマンが実際に、物語の中のお菓子を再現してみました。

わかったさんシリーズ

以前、「読むものづくり」の連載でご紹介したわかったさんの新刊本。
30周年の記念に出版された3冊の絵本は、全編フルカラーでお菓子のレシピがたくさん掲載されています。
カラーになったことで、一層おいしそうなお菓子の数々。これは、つくらずにはいられません。

このおいしそうなお菓子をぜひ再現してみたくて、「わかったさんとつくる」という、この連載がスタートしました。
これまで「懐かしい固めのプリン」、「ふんわりホットケーキ」、「レモンドーナツ」、「はちみつアイス」、「ロッククッキー」、「アップルパイ」に挑戦したところSNSでたくさんの方に「そっくり!」「懐かしい!」と、うれしいお声をいただきました。

今回もわかったさんのレシピを参考に、できる限りイラストに「そっくり」なものをつくっていきたいと思います。

似せるためのポイントもご紹介するので、みなさんもぜひ本とあわせて参考にしてみてくださいね。

わかったさんとつくる「ショートケーキ」

7回目となる今回挑戦するのは、『わかったさんのふんわりケーキ』に載っている「ショートケーキ」です。

絵本の表紙にも大きく載っているショートケーキはこの連載をはじめたとき、いつかつくってみたいなぁと考えていました。

これまでいろいろなお菓子をつくって、少しずつ経験を積んできたので、おいしいイチゴがたくさん並ぶ12月に挑戦しようと、このときを待っていました。

スポンジを焼いたり、生クリームを塗ったりと、これまで以上に難しい工程がありますが、今回もわかったさんのレシピをもとに再現したいと思います。

材料はスポンジ生地用に卵と砂糖、小麦粉、牛乳を用意。装飾用に生クリームとイチゴを準備しましょう。お好みでバニラエッセンスや洋酒もあると味や香りに深みが出ます。

まずはボウルに卵と砂糖を入れ、よくかき混ぜます。

鍋にお湯をはり、湯煎にかけながら泡立てていきます。

人肌くらいに温まったら湯煎からはずし、泡立て器で生地を持ち上げて「の」の字が書けるくらいまで泡立てます。

バニラエッセンスがあればここで加え、小麦粉をふるったら、ゴムべらでさっくりと混ぜ合わせます。しっかり混ぜると、せっかく膨らんだ泡がつぶれてしまうので注意です。

型に生地を流し入れ、型を台の上に軽くトンっと落として中の空気を抜きます。

180度に温めておいたオーブンに入れて30分ほど焼きます。焼き上がったら完全に冷めるまで待ちましょう。その間に水と砂糖と洋酒でシロップをつくります。

スポンジケーキを2つに切り分け、切り口の上下に刷毛でシロップをたっぷり塗ります。

生クリームに砂糖を入れ、8分立てに泡立てたら、下のスポンジにホイップクリームを塗ります。

ホイップクリームの上にスライスしたイチゴを並べます。それをホイップクリームで覆い、もう片方のスポンジを上に乗せ、軽くおさえます。

もう一度全体にシロップを塗ったら、ホイップクリームで覆います。

絞り出し袋に詰めたホイップクリームを、好きな形にデコレーションして、最後にイチゴを飾ったらできあがりです。

どうでしょう。真っ白な生クリームの上で輝く真っ赤なイチゴたち。しっかりと再現できたのではないでしょうか。

ふんわりとしたスポンジケーキに程よい甘さの生クリーム、甘酸っぱいイチゴが相性抜群です。クリスマスの季節にぴったりなショートケーキができあがりました。

ぜひ、つくってみて。

子ども向けの絵本ならではの、やさしいイラストとわかりやすい説明で、失敗せずにつくることができます。
詳しいレシピはぜひ、わかったさんの絵本をご覧くださいね。

まだまだあのとき憧れたわかったさんのレシピがたくさん。次はどれをつくりましょう。

次回もおたのしみに。

タイトル:『わかったさんのふんわりケーキ』
原文:寺村輝夫
企画・構成・絵:永井郁子
発行:あかね書房本の詳細を見る
撮影・文/真田英幸

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