特集

あの人の作業机 vol.20 刺繍アーティスト・クマモリさん

作り手が日々向き合う机の上には、こだわりの道具たちが所狭しと並んでいます。気になるクリエイターのみなさんにお声がけし、作業机や作業部屋を見せていただくことに。今回は、シンプルやナチュラルな装いのアクセントになる刺繍アクセサリーを手がけるクマモリさんの机です。次にここから生まれるのは、どんな作品でしょうか。

今回は、2020年6月に開催された【SNS企画】一緒に素敵な作業机をつくりませんか?に見事当選されたクマモリさんの作業机を見せていただきました。minne作家「おいで家具」さんに制作いただいたオーダーメイド作品もご紹介いたします。

クマモリ
シンプルやナチュラルな装いのアクセントになる刺繍アクセサリーを手がける。
https://minne.com/@kumamori-em

子どもたちの過ごす時間に合わせて

いつから、こちらのお部屋を使われているんですか?

クマモリ
一昨年に今の家に引っ越してきてから使っています。もともと背面に本棚があるので読書スペースとして使用する予定でしたが、夜子どもの寝ているそばで作業ができるよう、今は間借りしているようなかたちです。

普段はこの作業机でずっと作業をされているんですか?

クマモリ
いえ、日中は子どもが遊んでいるリビングで作業をすることもあるため、道具類をカゴにまとめて持ち運べるようにしています。

窓際に飾られたお気に入りのアイテムたち


 
こちらの作業スペースで特にお気に入りのスポットやこだわったコーナーはありますか?

クマモリ
作業机の上にある窓際のスペースがふと目にとまる場所なので、ここに好きなものを置くようにしています。

クマモリさんの作品の雰囲気ともマッチしたような可愛らしいインテリアがたくさん飾られていますね。

クマモリ
刺繍を始めるきっかけになった作家さんのパネル、イラストレーターさんに描いていただいた子どもの絵を元に刺繍したフレーム、他にもお気に入りのブローチや、子どもがくれた松ぼっくりなども置いています。

この窓際は明るい光も差し込み、素敵な空間が広がっていますね。

クマモリ
そうですね。自宅が少し高台にあるので、窓から見える空も大好きなんです。

それぞれの色の新たな魅力が見つかるように


 
作業環境のこだわりがあればおしえてください。

クマモリ
よく使うものは椅子に座ったまま手の届く場所に置くようにしています。

クマモリ
刺繍糸は大まかに赤系、青系といったように分けてはいますが、整え過ぎると決まった色しか選ばなくなりそうなので、番号順に並べるといったことはあえてしていません。
 
なるほど、たくさんの色からアイデアをもらえるよう、あえて整え過ぎないんですね。

クマモリ
はい。そのときどきでときめく色が違うので、それぞれの色の新たな魅力が見つかるような気がしています。整理整頓があまり得意ではないので言い訳かもしれませんが(笑)。
 
作品のアイデアはどんなときにひらめくことが多いですか?

クマモリ
目の前が窓なので、ぼーっと空を見ているとアイデアが浮かぶことがありますが、ほとんどは家事をしているときや子どもと遊んでいる何気ないときに思い浮かびますね。
忘れてしまわないよう、すぐにメモするようにしています。
 
他にも、作業部屋の整理整頓術などがあればおしえてください。

クマモリ
新しいものをつくろうとするとすぐに散らかってしまうのですが、なんといっても糸の種類がとにかく多いので、作品ができ上がったら番号をメモしてすぐに元の場所に戻すようにしています。

クマモリ
昨年からビーズやスパンコールも使うようになったので、しっかりケースに入れて管理するようにしています。
 
どこに何が入っているかすぐにわかりますね。
材料たちの他に、作業机にいつも置いている「スタメン」のようなアイテムたちをおしえてください。

クマモリ
刺繍道具一式のこの子たちですね。
クロバーさんのカットワークはさみが万能なので愛用しています。このピンクッションは作家さんの作品でお気に入りのもの。
 
制作に使用する道具は普段どのように選ばれていますか?

クマモリ
店頭で見て気に入ったものを購入してそれを使い続けていることが多いです。

作業机づくりをお手伝いさせていただきました


 
クマモリさんは今回「おいで家具」さんの作品をオーダーいただきましたが、どのように使用されていますか?

クマモリ
好みのカラーリングで仕上げていただいた「おうち引き出し」にはコード類のような紛失しがちなもの、そしてよく使うパーツのストックを入れています。「おうちBOX小物入れ木箱」にはハギレを入れています。
 
それぞれのおうちのサイズにあったものが綺麗に収納されていますね。このカラーリングを選ばれた理由はなんですか?

クマモリ
作業机に置いても主張しすぎず、馴染んでくれるやさしい色合いにしたくてこの色をオーダーしました。

奥に置いてあるのは「取っ手付き スリムな木箱」ですか?

クマモリ
そうです!おうち引き出しと同じカラーリングでオーダーした木箱には、ペンや刺繍以外の作業に使う道具を入れています。

こちらもまたぴったりな使い方ですね!

クマモリ
持ち運びも楽ちんなので、リビングで作業するときもかごと一緒に移動することもあります。

「おいで家具」さんのギャラリーを見る

こだわりの素材はなるべく無駄にしない


 
最後に作品制作で大切にしていることをおしえてください。

クマモリ
まずは自分がたのしい!かわいい!と思いながら制作すること。ながくお使いいただけるように、見えない裏側まで手を抜かず丁寧に制作することを大切にしています。

クマモリ
あとは、大切な素材をなるべく無駄にしたくないので、糸や布の切れ端もできるだけ大事に使うことを心がけています。
 
こだわって選んだ素材たちを余すことなく活用されているんですね。

クマモリ
はい。このブローチはあえてたくさんの色が混じり合った糸のかたまりから、そのときどきにときめいた色を選び出し、丸め固めてつくっています。同じものは二度とつくれない、特別感たっぷりな一点ものに仕上がるところも気に入っているんです。

ギャラリーを見る

クマモリ初個展『いろをあつめて』
クマモリさん初の個展が東京都調布市にある、手紙社さんのTEGAMISHA BREWERY2階のギャラリースペースにて開催されます。
開催期間:6月9日(水)〜6月15日(火)
開催場所:TEGAMISHA BREWERY/東京都調布市下石原2-6-14 ラ・メゾン2階
詳細:https://www.instagram.com/kumamori_em/

 

取材・文/中村瑛美里

 

今後もminneとものづくりとでは、みなさんの「作業机」を募集しております。「#わたしの作業机」(「#minneとものづくりと」をお忘れなく!)の投稿をお待ちしております。

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