特集

あの人の作業机 vol.24 イラストレーター・ポンチセさん

作り手が日々向き合う机の上には、こだわりの道具たちが所狭しと並んでいます。気になるクリエイターのみなさんにお声がけし、作業机や作業部屋を見せていただくことに。今回は、草花や動物などをモチーフにした、シンプルな雑貨やステーショナリーを手がけるポンチセさんの机です。次にここから生まれるのは、どんな作品でしょうか。

ポンチセ(今井有美)
花や草木、野菜などの植物や身近にいる小さな動物をモチーフにシンプルな雑貨を企画・制作。
https://minne.com/@ponchise

窓辺の作業机

いつから、この作業机を使われていますか?

ポンチセ
ちょうど1年前に京都北山にあるこの家に引っ越してきました。我が家は本当に頻繁に引越しをするのですが、作業机は10年位前に東京にいた頃からずっと使っています。
机の表面がキズだらけになってしまったので、リメイクシートを貼りました。
 
真正面の窓から明るい日差しが差し込んでいて、とっても気持ちが良いですね。

ポンチセ
この部屋は北向きなので、日中も日差しが柔らかく気に入っています。
あと、わたしは自然光が差す明るい時間帯しか絵を描かないので、作業机が窓辺にあることがとっても重要なんです。さらに手元が影にならないように「机の正面が窓」というのがベストなので、今まで暮らしてきたどの家でも、窓の近くに机が置ける部屋がいつも仕事部屋になります。

作業机でお気に入りのコーナーなどはありますか?

ポンチセ
この壁側、全面窓なんです。出窓なので、植物を置いてときどき窓の外を眺めたりしてリフレッシュしています。本当に気持ちの良い空間でお気に入りです。

必要なものは手の届く場所に

整理整頓にまつわる工夫などがあればおしえてください。

ポンチセ
使うものは出しておきたい派なのであまり整理整頓されていないかもしれません。
机の上は割とものが多くてごちゃごちゃしていますが、手が届く場所に絵の具やスケッチブックがあって、思いついたらすぐ取り出せるような環境が好きです。
そんなこともあって、整理整頓はあまり得意じゃないんです。
 
すぐに制作に取りかかれるようにあえて整頓しすぎない、というのも工夫のひとつだと思います。

ポンチセ
わたしはパソコンの中にある資料写真を見ながら絵を描くので、パソコンが開いてて、絵の具が出てて、筆洗もあって、パネルもあって、という...他の作家さんのピシっと整頓されたお部屋を見るとすごいなあって思います。

中学生の頃から使っているパレット


 
作業机にいつも置いている「スタメン」のようなアイテムはありますか?

ポンチセ
透明水彩とトンボ鉛筆のABT、鉛筆&練ゴム、水張りパネル&テープ、それとパソコンです。
 
それらの道具はいつもどのように選ばれているんですか?

ポンチセ
この透明水彩のパレットは中学生の頃、父に買ってもらったものを今も使っています。
 
小さな頃にいただいたものを大切に今まで使っているんですね。

ポンチセ
そうなんです。今思えばそんな年齢の子どもにホルベインのホーローのパレットは高価過ぎると思いますが、30年以上経った今、絵を描く仕事に就いていることを考えると道具って大切だなと思います。当時の父がどこまで考えて買ってくれたかはわかりませんが。

このトンボ鉛筆さんのABTはもしかして…

ポンチセ
そうです!「minneハンドメイドアワード2018」でトンボ鉛筆賞を受賞したときにトンボ鉛筆さんからいただいたもので、それをきっかけに使うようになったのですが、これがなかなか使いやすくて。ペンなのに水彩みたいに使える点が、お気に入りです。
こんな感じで、使い慣れている画材をベースにおすすめされたり、SNSなどで気になったものを試したりしていますね。
 
最後に作品制作で大切にしていることをおしえてください。

ポンチセ
“感覚に誠実であること”を大切にしています。
描けないときは無理に描かないし、描きたいものや、やってみたいなと思ったことは例えジャンルが違っても挑戦する気持ちを忘れないでいたいですね。
あと、何に対しても慣れてくることが嫌なのかもしれません。だから、たぶん引越しも好きなんだと思います。

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取材・文/中村瑛美里
 
今後もminneとものづくりとでは、みなさんの「作業机」を募集しております。「#わたしの作業机」(「#minneとものづくりと」をお忘れなく!)の投稿をお待ちしております。

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