特集

あの人の作業机 vol.25 アクセサリー作家・HEMISPHERさん

作り手が日々向き合う机の上には、こだわりの道具たちが所狭しと並んでいます。気になるクリエイターのみなさんにお声がけし、作業机や作業部屋を見せていただくことに。今回は、ロマンチックなテーマやストーリーから生まれたアクセサリー作品を手がけるHEMISPHERさんの机です。次にここから生まれるのは、どんな作品でしょうか。

HEMISPHER
ロマンチックなテーマやストーリーから生まれた、アクセサリーでありながら美術品とも思える作品を手がける。
https://minne.com/@hemispher

作業だけでなくリラックスできる空間

いつから、この作業机を使われていますか?

HEMISPHER
ここはわたしの部屋の一角なのですが、活動を始めた2017年から祖父母のダイニングテーブルだったものを作業机として使っています。奥行きもあるし手前が半円形のカーブになっているので、机も部屋の空間も、広くとれるところが気に入っています。

素敵な花瓶とお花たちに目を奪われてしまいました。

HEMISPHER
机には、庭で育った草花や買ってきた植物を飾ったりしています。この部屋はリラックスする場所でもあるので、作業場っぽくならないように材料や道具類はなるべく見えないようにしているんです。
 
たしかに作品づくりに必要な道具が見当たらないですね。どのように工夫されているんですか?

HEMISPHER
この引き出しは無印の収納グッズなのですが、段差を利用してスマホスタンドみたいにも使えるし、梱包作業をするときに出したものなどをいろいろ置けてサブ台的な使い方ができるので、とても便利なんです。

HEMISPHER
部屋や机の上が雑然としていると、頭の中もごちゃごちゃしてくるので、できるだけ整理整頓を心がけています。
 
なにかご自身の整理整頓術などがあれば、うかがいたいです。

HEMISPHER
アクセサリーの台紙を発注したときに、完成品が納品されてくる名刺サイズのケースに、作品ごとのラベルを貼って材料をコンパクトに収納しています。この方法を思い付いてからは、台紙を発注するたびにケースが増えていくことが、わたしの中でのちょっとしたおたのしみになりました。

道具はシンプルなものを

制作に使用する道具は普段どのように選ばれていますか?

HEMISPHER
ネットショップで目立っているものとか、レビューを参考にしながら、なるべくシンプルに見えるものを好んで選んでいます。昔から持っているものも大切にしていて、この黄色いはさみは、幼稚園の頃のお道具箱にあったものなんですよ。
 
そんな昔から使われているものがあるんですね!
ちなみに、ずっとこの子が気になっていたのですが…

HEMISPHER
この子は、“りんごちゃん”です(笑)。消しカスや小さなゴミを一掃してくれる卓上クリーナーのmini carの上にちょこんと置いています。いつも笑顔でりんごをかかげてくれていて、目が合うと元気が出るんです。
 
たしかに、なんだか応援されているような気持ちになりますね!
他にも、このお部屋で特にお気に入りのアイテムやスポットがあればおしえてください。

HEMISPHER
鉱物や天然石の原石を並べたミュージアムコーナーがあるんですが、最近は水晶スポットがお気に入りです。いちばん右の水晶はナミビア産のもので、世界最古の民族が描いた壁画がある鉱山で採掘されたものなんですよ。地球が生み出した鉱物の成長の過程を閉じ込めた結晶は、観察する度に新しい発見があっておもしろいし、ロマンがあって本当に感動させられます。

ものづくりは「思いを叶える作業」

最後に作品制作で大切にしていることをおしえてください。

HEMISPHER
想像力を現実のものにできる、ものづくりという素晴らしい手段は、“思いを叶えていく作業”そのものだと思っています。
作品を手にとってくださる方々の笑顔や、その先にある喜びを想像しながらの制作で日々大切にしていることは、自分自身を含め、誰かの“心を扱うように丁寧であること”です。

理想の材料が集まらず形にできなかったアイデアもたくさんありますが、想像力の可能性はいつもキラキラしているから、失敗を恐れず、心がときめくままに飛び込んでいくことを大事にしています。

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取材・文/中村瑛美里
 
今後もminneとものづくりとでは、みなさんの「作業机」を募集しております。「#わたしの作業机」(「#minneとものづくりと」をお忘れなく!)の投稿をお待ちしております。

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