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甘くない桃と熟しすぎた桃
こんなに桃好きになったのはいつからだろう。夏が近づくとスーパーにずらりと並ぶ桃が嬉しくて、カゴにたくさん放り込んでしまいます。冷やしすぎると甘みが薄くなるなんて聞いたけど、僕は冷蔵庫でキンキンに冷やした桃をクーラーの効いた部屋で頬張るのが夏の楽しみ。
でも最近はいろいろな品種も増えて、どれを食べようか選ぶのもちょっと悩みますよね。
昔、母から「桃は香りが一番強いものを選ぶと甘いんだよ」と教えてもらい試してみるものの、未だに甘くない桃に出会ってしまうこともしばしば...。
反対に、友人から桃を分けてもらったり、お取り寄せしたりと、一度にたくさんの桃が集まってしまい、1人では食べきれず完熟しすぎてしまうこともあります。
桃ジャムの作り方
そんな時はジャム作りにぜひ挑戦してみてください。甘くなかった桃も、完熟しすぎて食べ頃を逃した桃も、ジャムにすればおいしく生まれ変わります。
今回も作り方のコツをご紹介するので、ぜひ皆さんも一緒に暑い夏を乗り切る桃ジャム作りに挑戦してみてくださいね。
必要な材料
材料は桃2〜3玉とグラニュー糖に、レモン汁大さじ2のみ。グラニュー糖は桃の30%〜40%の量を用意してください。
今回は中サイズの桃を3玉用意しました。少し大きめのビン2つ分のジャムができあがります。
桃は固かったり、ちょっと熟しすぎたものでも大丈夫です。
レモン汁はクエン酸の働きによって、ジャムの色味をより鮮やかに見せてくれます。ペクチンによってとろみも増しますよ。桃は元々ペクチンを多く含む果物なので、手元に無ければ今回は用意しなくても構いません。
1.瓶の下準備をする
まずは準備からです。ジャムを作る際は、あらかじめビンを煮沸消毒しておきましょう。
これはジャムを保存する際にカビや菌が発生するのを防ぐためです。
鍋にビンと蓋を入れ、しっかりと浸かるほどの水を入れたら沸騰させます。
5分経ったら鍋から取り出し、しっかりと乾かします。これで煮沸消毒は完了です。
沸騰してからビンを入れると、急激な温度変化でビンが割れるので気を付けてください。蓋は変形しやすいので少し早めに取り出しましょう。また、やけどには十分注意しましょう。
2.桃の皮をむきカットする
それではジャムを作っていきます。
まず桃を洗いましょう。軍手や布巾を使ってうぶ毛を軽く取るように洗います。
次に桃の皮を剥いていきます。ここで皮をつるんと綺麗に剥く方法をお教えしますね。
包丁の峰と呼ばれる刃の背の部分を桃の皮に沿って上下に動かしていきます。
全ての面に包丁を沿わせたら、切り込みを軽く入れて両手で左右に皮を移動させましょう。すると実から離れた皮がつるんとキレイに剥けますよ。
皮が剥けたら種を除きながら約1〜2cmほどの大きさに細かくカットします。
皮は捨てずに桃と一緒に煮ます。皮のピンクの部分だけを、お茶や出汁を取るパックに入れておきましょう。ピンクの皮と一緒に煮ることで色が移り、キレイなピンク色の桃ジャムができます。
3.ボールに材料を入れ、10分ほど浸透させる
カットした桃をボールに入れ、グラニュー糖とレモン汁を合わせたらよく混ぜ合わせ10分ほど待ち、浸透させます。
4.鍋に材料を入れ、中火にかける
鍋に桃を入れ替えたら、桃の上に皮を入れたパックを乗せ中火にかけます。
鍋は必ずステンレスやホウロウといった、酸に強い素材のものを使ってくださいね。
5.30分ほど煮詰める
沸騰したら、弱火にして30分ほどかき混ぜながらさらに煮込んでいきましょう
灰汁はうま味として今回は取り除かずにそのままジャムと一緒に煮込んでいきます。
皮の色が移り、少しずつピンク色のジャムになっていきます。お好みの固さになったら火を止めましょう。
冷めるとさらに固まってしまうので煮込む時間に少し注意が必要です。お好みの固さの少し手前で火を止めるといいでしょう。
6.煮込んだジャムをビンに移す
そのままビンに移します。火傷をしないように注意してください。
すぐに食べず長期保存する場合はビンの蓋をしっかり閉め、逆さにしましょう。
逆さまにすることで、カビを防げます。
しっかりと冷ましたら桃ジャムの完成です。
桃ジャムに合わせる贅沢なアイスクリーム
今回お取り寄せしたのはtutti8556さんの「無添加アイス イタリアンバニラ」。
増粘剤・色素・人工甘味料などの添加物を一切使用していないアイスは口溶けがよく、くどすぎず、後味もさっぱりしていて夏にぴったり!
果物との相性もよさそうだと思い、今回はイタリアンバニラ味をお取り寄せしてみました。
冷凍庫でキンキンに冷えたアイスクリームをアイスディッシャーで丸くすくい取り、ジャムを添えたら完成!
濃厚ながらさっぱりとしたバニラ味に、甘い桃ジャムがよく合います。夏の火照った身体をスーッと冷ましてくれるおいしさが口いっぱいに広がって幸せな気分に。暑くて食欲のない日にもぴったりですね。
今回のジャムは未開封で約1ヶ月ほど保存することができます。開封したものや砂糖の分量を少なくした方は早めに食べ切るようにしてくださいね。
1年中、どこにでも並んでいるジャムだからこそ、自分で果物から手作りするとより特別なものになります。
まさに手づくりの醍醐味を感じられるそんな魅力がたくさん詰まっているのですね。
さて次の季節にはどんなジャムを作りましょう?
また季節が変わるころ、お会いしましょう。
撮影・文/真田英幸