作り手は、Unknownさん
Unknownが生まれるまで
幼い頃から絵を描くことや物をつくることが大好きだったというUnknownさん。絵に関わる仕事がしたいという夢を抱き、美術系の大学に進学したのだといいます。
日本の伝統工芸“切子”の柄をデザインした「水流-つる- 切子柄シリーズ」
Unknown
大学ではデザインを専攻し、自己表現とは違うデザインの世界を学び、卒業後はグラフィックデザイナーとして就職しました。その頃から、仕事が終わった後の時間や休日を利用して、趣味としてハンドメイドを開始。小さな頃から常に絵を描いたり何かをつくったりしていたので、ハンドメイド自体はわたしにとって特別なことではなく、子どもが絵を描くのと同じようにごく自然なことでした。
日常使いはもちろん、和装にもぴったりな「和柄梅のヘアコーム」
Unknown
しかし、わたしにとって“日常”だったハンドメイドが特別なものに変わったきっかけが、友人からの「せっかくなら販売してみたら?」というひとこと。それから、インターネットでいろいろ調べているうちにminneを知り、さっそく販売することにしました。昨年から本業として本腰を入れ、今に至ります。
自分自身がUnknown のいちばんのファン
美しい色使いと和柄が目を惹くUnknownさんの作品。制作におけるこだわりについてもうかがってみました。
動くたびにゆらゆらと揺れるモチーフが優美な「和柄鬼灯-彼岸花(赤)-のかんざし」
Unknown
わたしの作品は、和柄や和風のモチーフを多く取り入れています。もともとそういったものが好きだったけど手軽に身につけられるアクセサリーを見つけられなかったことがその理由。常に、自分がかわいい、いいなと思えることを大切にしてデザインしています。自分自身がUnknownのいちばんのファンだと思います!
Unknown
和風や和柄をモチーフにしているので、せっかくなら日本の四季を手元で感じてもらいたいと思い、季節ごとのモチーフや色にもこだわって制作しています。
新作は、水流-つる- シマエナガの耳飾り
Unknownさんの新作は、「雪の妖精」の愛称がつけられている、野鳥・シマエナガのイラストをあしらった耳飾りです。
Unknown
季節を感じられる作品をつくるときはまずモチーフから考えます。今回は冬の新作だったので、今まで使っていないモチーフで冬っぽくてかわいいものが何かないかなと考え、思い付いたのがシマエナガでした。
Unknown
まず、シマエナガの写真を見ながら、ひたすら模写をするところから制作はスタート。かわいいポーズのものを選びながら模写を繰り返し、その中から実際に使えそうなものをいくつかピックアップし、パソコン上でデフォルメしたイラストを作成しました。
新作と同シリーズのかんざしも販売中
Unknown
さらに、色にもこだわりました。冬のイメージなので寒色系にしようと決めていましたが、爽やかな水色になると夏のイメージにもなりますし、冬空の少し曇った色にすると今度は映えなくなってしまうので、その中間を取るために何回も調整をかけました。
新作と同シリーズで鬼灯の形をした耳飾り。
Unknown
白いシマエナガと寒色系の空の色だけでは寒々しくなってしまうので、差し色として紅い南天をデザインに取り入れることにしました。プラ板は焼くと縮むのでその分色も濃くなります。焼いた後の色合いをイメージしながら何度も細かく色味の調整をかけます。
新作と同シリーズのイヤーフック。シルバーのウェーブパーツとの相性も抜群。
Unknown
最後に、モチーフや柄の位置を調整します。焼いた後、熱いうちに螺旋状に成形するのですが、モチーフが上手く外側に来るようにデザインしなくてはいけません。外側に来る位置は大体分かってはいますが、螺旋状に形をつくってモチーフの場所を確認して微調整を加える必要があり、成形後モチーフの位置を確認、思っていた位置と違えばパソコン上でモチーフの位置を調整、この作業を納得がいくまで何度も繰り返しました。
最後に、記事を読んでくださった皆さんに向けてメッセージをいただきました。
Unknown
最後まで記事を読んでいただきありがとうございます。この記事ではじめてわたしのことを知ってくださった方も多いと思います。本格的にブランドとして走り始めたばかりですが、皆さんの日常に“特別”を“さりげなく”もたらすアクセサリーを提供できるよう、心を込めて制作していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
水流-つる- シマエナガのイヤリング・ピアス
https://minne.com/items/30035360
https://minne.com/items/30035360
連載「新作おしえて」はSNS連動企画です。minne作家のみなさんは、TwitterまたはInstagramにて「#新作おしえて」「#minneとものづくりと」の2つのタグをつけ、新作画像と作品URLをつけてぜひご投稿ください。
文 / 堀田恵里香