futatsuが生まれるまで
刺繍やパッチワークを趣味とするお母さまのもとで育ち、いつも憧れの眼差しで見ていたというfutatsuさん。自らも刺繍をするようになったのは、子どもが誕生したことがきっかけだったのだといいます。
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幼い頃から、母が絵を描くように刺繍をする様子や、パッチワークをする様子を隣で見てきました。母に連れられて行った手芸店で、壁一面に並んだ布を見たこと、キラキラした星がついた布を買ってもらったことは大切な思い出です。
キュートなマーガレットの刺繍がほどこされたピンクッション。
「マーガレットの刺繍のピンクッション ラタン（籐編み）」
「マーガレットの刺繍のピンクッション ラタン（籐編み）」
futatsu
裁縫道具はずっと身近なものではありましたが、今のように生活の一部とまでは言えないものでした。刺繍を始めるきっかけになったのは、わたしも母になったことです。母がどんな気持ちで裁縫をしていたのか知りたくなり、久しぶりに手芸店を訪れました。並んだ布や糸を見たとき、懐かしい気持ちが一気によみがえり、温かな気持ちでいっぱいになりました。楽しそうに刺繍やパッチワークをしてくれた、そしてわたしに教えてくれた母に感謝をしています。
手刺繍にこだわって続けていきたい
細部までこだわり抜かれた丁寧な刺繍と、やさしい色使いが魅力的なfutatsuさんの作品。制作においてのこだわりについてもうかがってみました。
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ずっと手刺繍を続けていきたいという気持ちがあります。手刺繍は、糸を引く強さや糸の撚りなどによって同じ図案でも違う雰囲気になることがあります。ミシン刺繍のような正確な美しさも素敵ですが、心があらわれるような手刺繍にわたしは魅力を感じています。どこか素朴であたたかな手刺繍の雰囲気は、道端に咲いている小さな草花に似ているところも好きなポイントです。
ちょっとしたお出かけにぴったりなコンパクトサイズ。
「マーガレットの刺繍の巾着バッグ」
「マーガレットの刺繍の巾着バッグ」
futatsu
futatsuのコンセプトは、『毎日にそっと寄り添うナチュラルな手刺繍。ふと立ち止まったときにそっと咲いているような優しさ』です。いろんなことがある毎日の中で、ふとひと息ついたとき。ほっとする時間のお供になれたらいいなという想いで、手刺繍を布小物にお仕立てしています。
新作は、ラベンダーとマーガレットの刺繍のスマホショルダー
futatsu
家の周りの、のどかな田んぼ道を散歩することが好きです。散歩する時は、スマホとカギしか持ち歩かないので、スマホショルダーがあったらいいなと思い、制作しました。
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いつもの散歩道には、たくさんの小さな草花が咲いています。風に揺れる草花を眺めてのんびり歩くと、あたたかく優しい気持ちになります。凛としていたり可憐だったり、季節によって時間によって天気によって、草花の表情は違います。ラベンダーとマーガレットのお花の刺繍が、作品を手にとってくれた方の気持ちに、そっとあたたかく寄り添ってくれたらいいなと思います。
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刺繍の位置や布の配色は、試作を重ねてバランスよく仕上げました。ボタンやショルダー紐のカラーも、たくさん取り寄せて色味や材質を確認しました。１人で考えていると迷うことも多いのですが、「手にとってくださった方がすこしでも優しい気持ちになっていただけるのはどっちだろう…？」と想像しながら、ひとつひとつ選ぶようにしています。
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頭の中で想像したものが、すこしずつ手を掛けることで形になっていくのが楽しくて、時間が経つのも忘れて夢中になって制作しました。
最後に、記事を読んでくださったみなさんに向けてメッセージをいただきました。
かわいらしいチューリップが、ギンガムチェックと相性抜群。
「チューリップの刺繍のファスナーポーチ」
「チューリップの刺繍のファスナーポーチ」
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お客さまからいただくメッセージが、とてもとても嬉しいです。「優しい気持ちになりました」とお言葉をいただくことが多いです。いただいたレビューを読み返しては、いつも励まされています。
futatsu
お客さまのあたたかなお気持ちが、わたしの制作の大きな励みであり、宝物です。これからも“喜んでもらえることが嬉しい”という気持ちをいつまでも大切にしながら、ひとつひとつ丁寧に制作していきたいです。ふらりと雑貨屋さんに立ち寄る気持ちで、futatsuのショップをご覧いただけたら嬉しいです。みなさんの毎日が穏やかであたたかなものでありますようにと願っています。
ラベンダーとマーガレットの刺繍のスマホショルダー
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文 / 堀田恵里香
