すべての作業ができる、お気に入りの大きな机
いつから、この作業部屋を使われていますか?
ネルネルテルネ
ここに引っ越してきたのはずいぶんと前になりますが、作業部屋として使うようになったのは約2年前です。「ネルネルテルネ」を始めるときに整えました。作業机は引っ越してきたときから使っているものです。
作業がしやすそうな、とても大きな机ですね。
学生時代から服飾アートをしていたので、洋服をつくるときには大きな机が必須でした。以前住んでいた家はもっと狭かったので床で作業していたんです。ここに引っ越してくる際、大きな机が置けそうだとワクワクしたことを覚えています。今はすっかり小物系の製作が多くなりましたが、大は小を兼ねるとはよくいったもので、なにかと重宝しています。
ネルネルテルネ
図案を写すのも、刺繍するのも、梱包作業も、パソコン作業もこの机で行うので、作業ごとに片付けて次の行動に移ることを心がけています。
作品づくりのすべての作業ができる机なんですね!刺繍はとても集中力のいる作業だと思いますが、作業環境のこだわりはありますか?
ネルネルテルネ
なるべく自然光の下で仕事をするようにしています。真偽はわかりませんが、電灯の下よりも目が疲れにくい気がするんです。天気のいい日はどんな気温でも窓を開け、空気の通りをよくすることも心がけています。とにかく気持ちよく健康的に過ごせるようにしていたいです。
所狭しとお気に入りが詰まった作業場
ネルネルテルネさんの作業部屋を見渡すと、おしゃれなポスターやインテリアがたくさん飾ってありますね。
ネルネルテルネ
目に入るところはとにかく自分の好きなものを置くようにしています。特に机の前のエリアは、作業からふと顔を上げるとお気に入りのものが見えるようにこだわりました。
ネルネルテルネ
好きなアーティストや漫画のポスター、好みのテキスタイルでつくったファブリックボード、自分のプライベート作品で飾り付けしています。時計も試作として自分でつくったものです。
ネルネルテルネ
ミシンやパソコン、ノートなどにも自分の好きなステッカーを貼っています。
顔を上げるたびにお気に入りの風景が目に飛び込んでくるんですね。デスクの横の真っ赤なチェアもとても素敵です。
ネルネルテルネ
これはわたしにとっても特別で、大切なものです。このひとり掛けソファは、社会人になってひとり暮らしを始め、初めてのボーナスで購入しました。ちょっとした休憩や作業から離れて資料を読むときなどに使っています。作業机からほんの2、3歩離れているだけですが、気分転換ができて重宝しているお気に入りのソファです。
壁には素敵な写真がたくさん飾られていますね。
ネルネルテルネ
学生時代に制作で関わった写真集『ふじこの男のシャツの本』の写真です。壁に飾るだけでなく、手を伸ばせばいつでも見られるところに本も置いてあります。作業に行き詰ったときや疲れたときにこの写真集を見ると元気をもらえるんです。自分の世界がこの部屋から生まれて世に出ていくんだと奮い立たせたり、一方でこんな素敵な作品の制作に私は携わったんだと自負を感じることで自分を癒したりしています。
整理整頓には、お菓子箱を
いつも作業机に置いているアイテムはありますか?
ネルネルテルネ
刺繍糸たちの入った引き出しと、図案を布に写すのにいつも使っているペン、デザイン画を描くときに使うスタイラスペンですね。このペンたちは、お菓子のカップを再利用して整理しています。確かケーキ屋さんで買ったパフェのプラスチックカップです。あとは、趣味の競馬の卓上カレンダーは毎年常備しています!
お菓子のカップを整理整頓に使用されているのですね!
ネルネルテルネ
どうしても道具が多くなってしまいがちですし、手芸用品は小さいものが多いんです。そんなわたしの味方はお菓子の箱たちですね。いただきもののちょっと高級だったりおしゃれだったりする箱に諸々の道具を入れて棚や机上に置いてあります。
ネルネルテルネ
在庫の刺繍糸や、カットしてある細かいパーツ、梱包のときに使う道具、スタンプ一式、ラッピング用のリボンたちをお菓子箱に詰めて保管しています。バウムクーヘンの箱は丈夫なものが多い気がするのでおすすめです。箱はそれぞれバラバラのデザインでも、「私が素敵だと思ったもの」という共通点があるので自分としてはまとまっているように見えます。
お菓子箱やケースにさまざまな道具がそろっていますが、道具選びのポイントはありますか?
ネルネルテルネ
わたしが昔から愛用しているのはルシアンコスモの刺繍糸です。一番好みの艶感が出せるのと、絡まりにくさが気に入っています。
ネルネルテルネ
刺繍枠は製作する作品のサイズによって使い分けています。写真にある刺繍枠は、大きい方が12年ほど前から使用している相棒。小さいものは同じメーカーのサイズ違いの新入りさんです。長年使っている刺繍枠はすこしずつ角が取れて、手に馴染むやさしい丸みを帯びてきているのが愛おしいですね。
オンラインでの共同作業を心地よくする工夫
姉妹で活動されているネルネルテルネさんですが、おふたりは離れた環境でものづくりをされているそうですね。
ネルネルテルネ
わたしは針仕事を一手に引き受けている姉で、遠方に住む妹は主に広報を担当しています。ただし、作品のデザインについては必ずふたりで話し合います。発案はどちらか一方からになることが多いですが、作品として世に出すまでの細かいところを詰める作業は絶対にふたりでやると決めているんです。
離れた場所からスムーズに共同作業するために工夫しているポイントはありますか?
ネルネルテルネ
打ち合わせはほぼオンライン通話で行います。図案についてはメールでスムーズにやりとりできますが、作品の色をどうするかという相談が始めのころはなかなか難しかったです。現在は机上に手持ちの刺繍糸をすべて置き、カメラで見せ合いながらリアルタイムで通話することで随分やりやすくなりました。
ネルネルテルネ
妹は妹で、刺繍糸の見本帳を自宅に持っており、私は実際の糸を、妹は見本帳を見ながら「このお花のここの部分は◯番の糸を使うのはどうか?」などと打ち合わせしています。とにかく妹とのコミュニケーションと、それがお互いにクリアに行えることが大切です。
最後に、作品制作で大切にしていることをうかがいました。
ネルネルテルネ
「とにかく自分が機嫌よくいられること」を作品づくりでも作業環境づくりでも大切にしています。きっとそれはどの職業でも当てはまることなんじゃないかなとも思います。心身ともに健康で、なるべく長く続けていきたいので、これからもしっかり自分の機嫌を取り続けられるような作業部屋を保ちたいです。
最近、この作業部屋で夏にぴったりな向日葵のリングピローを制作しました。七夕までの期間限定販売なので、ぜひチェックしていただけると嬉しいです。
・リングピロー№064 サマーリース ‐向日葵‐
https://minne.com/items/36779995
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・リングピロー№063 サマーブーケ ‐向日葵‐
https://minne.com/items/36725176
「ネルネルテルネ」さんのショップはこちら
文/澤田芽乃華 撮影/真田英幸
今後もminneとものづくりとでは、みなさんの「作業机」を募集しております。「#わたしの作業机」(「#minneとものづくりと」をお忘れなく!)の投稿をお待ちしております。
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