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【新作おしえて】刺繍作家・ア•ポワンさんの「ぽっこりお腹のサンタクロース 刺繍ブローチ」

SNSで編集部の目にとまった素敵な作品を、制作の背景と交えてご紹介していきます。今回は刺繍作家・ア•ポワンさんの「ぽっこりお腹のサンタクロース 刺繍ブローチ」です。

作り手は、ア•ポワンさん
「今ここもっと楽しく」をコンセプトに心躍る手刺繍作品を制作。ほっこり癒される色選びと丁寧な針運びを大切にしている。
https://minne.com/@mikko-san37

ア•ポワンが生まれるまで

ご主人の転勤を機に、家で楽しめる趣味を探していたというア•ポワンさん。そんなときに“刺繍”と出会い、YouTubeを見ながら独学で刺繍の技術を習得したのだといいます。

裁縫箱にしているシェーカーボックスと針山はア•ポワンの3周年記念に自分に贈ったものだそう。「永く愛用できるとっておきの道具をすこしずつ増やしています」

ア•ポワン
夫の転勤を機に勤めていた会社を辞め、慣れない土地での生活が始まりました。家で楽しめる趣味を見つけようと模索している中、たどり着いたのが“刺繍”でした。YouTubeを見ながら独学で練習を始め、気づけば針を持たない日がないほど夢中になっていました。

「子どもとおそろいで付けられるバレエアクセサリーがあるといいな」というお客さまの声から生まれたアイテム。おそろいのヘアゴムも販売されています。「〖バレリーナの庭 刺繍イヤリング3点アソート」

ア•ポワン
刺繍アクセサリー制作を始めるきっかけとなったのは、先輩に「小さい子が付けられるパッチンピンがあったらいいな」とリクエストをいただいたことです。実際にお子さんが付けてくれた写真をみて、自分の作品でこんなに喜んでもらえるのだと嬉しくて「つくる」の先にある「届ける」ことにやりがいを見つけました。

自分自身が楽しむことも忘れずに

まるで絵画のように美しいア•ポワンさんの作品。制作においてのこだわりについてもうかがってみました。

リニューアルを繰り返しながら多くの方にお届けしてきた「花のワルツのパッチンピン」

ア•ポワン
繊細に色を重ねることで、作品に優しくあたたかい雰囲気をまとわせるように意識しています。緑でも3色使用して深みを出したり、鮮やかな色を使うときは白を差し色として加えたりしています。お客さまから「癒されます」「優しい気持ちになります」と言っていただくことが多く、嬉しく思っています。

季節ごとに生地や糸の色を変えながら販売している花束刺繍シリーズ。この冬はホットミルクのようなふんわりと優しい生地と、テラコッタカラーをチョイス。雪の下で春を待つお花たちを表現しているのだそう。

ア•ポワン
また、制作するときは「楽しむ気持ち」を大切にしています。自分が楽しんでいると針も糸もリズムよく踊りだし、気持ちが作品にも乗るような気がします。コンセプトである「今ここもっと楽しく」は作品を通してお客さまが笑顔になる瞬間を増やしたいという想いを込めています。

新作は、ぽっこりお腹のサンタクロース 刺繍ブローチ

「さぁ出発するぞ」と大きなプレゼントを持って家の前に立つサンタをイメージして撮影。

ア•ポワン
ぽっこりお腹のサンタは1年目オーナメント、2年目フレーム、3年目木枠ブローチとして毎年お客さまに見守られながら成長してきました。

箱に入れると、作品がキリっと引き締まる。「お客様の笑顔を想像しながらお包みしています」

ア•ポワン
今ではすっかりア・ポワンのクリスマスの顔です。昨年「ぽっこりお腹のサンタさんのファンです」というメッセージをいただいたときに感動し、4年目となる今年はさらに進化したブローチをお届けしようと心に決めました。

刺繍の最後に、輪郭がきれいに見えるよう1本取りのアウトラインステッチを加えます。

ア•ポワン
こだわりは袋や髭の立体感です。サンタの袋はプレゼントが詰まった様子を表現するために綿を縫い付けてから生地をかぶせてあります。

刺繍フレームの下絵。小さなスケッチブックに頭の中のアイディアを書き留めている。

ア•ポワン
またチャームポイントであるお腹の可愛さを引き立たせるために、ぽっこりとしたシルエットのバランスを考え図案を調整しました。

長く使っていただくため、表と同じくらい時間をかけて丁寧に仕立てている。「お客さまからも作品の裏側まで褒めていただくことがあり嬉しいです」

ア•ポワン
中でも1番苦労したのは仕立てです。モチーフに合うのはもちろんのこと、丈夫に仕上がるように縫い合わせや素材を変えながら何度も試作を重ねました。

ア•ポワン
2枚のフェルトの間に厚紙を挟むことで形を保ち、最後にブランケットステッチで縫い付けています。フェルトの色とブローチピンを縫い付けた糸がクリスマスカラーになっているところもポイントです。裏側もあわせてひとつの作品という意識で、仕立ての最後のひと針まで丁寧に制作しています。

最後に、記事を読んでくださったみなさんに向けてメッセージをいただきました。

今年の新作たち。「8月からの試作期間を含め約5か月ずっとクリスマス刺繍をしていても飽きないほどクリスマスが大好きです」

ア•ポワン
クリスマス刺繍は1年の中で最も好きな季節です。わたしが刺繍しているときの「楽しくてHappy!」な気持ちが作品を通じて皆さまと共有できると嬉しいです。

ラベンダー畑に付けていくピアスが欲しいなという想いから制作したという、ラベンダーシリーズ。

ア•ポワン
Instagramでは、完成写真だけでなく下絵から試作、制作の過程を投稿しています。手刺繍だからこそ生み出せるあたたかい世界観や、つくり手だからこそ伝えられる想いを発信するように心がけています。

ア•ポワン
minneと合わせて見ていただけると嬉しいです。これからも皆さまにワクワクしていただけるような作品づくりをしていきたいです。最後までお読みくださりありがとうございました。

ぽっこりお腹のサンタクロース 刺繍ブローチ

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文 / 堀田恵里香

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