ともに作家生活を歩み始めたマットブラックのミシン
いつから、この作業部屋を使われていますか?
BRUSH
2年ほど前からです。
黒を基調とした、無骨さもありながら上品な作業環境ですね。中央のミシンが目を惹きます!
BRUSH
気に入ったものでそろえた作業部屋の中でも、とくに思い入れがあるのがミシンですね。独立当初、「革製品をつくるぞ」と意気込んだ際に真っ先に購入した大きな道具なので愛着があります。つくることが好きなので、ミシンの前に座るとやる気が湧いてワクワクします。マットブラックな見た目もお気に入りです。
独立当初からの相棒のような存在なんですね。独立し作家活動を始められたきっかけをぜひうかがいたいです。
BRUSH
大学卒業後に革製品の修理屋に勤め始めました。そこでさまざまなお財布やバッグを修理し、製法や素材選びに関して勉強する中で、自分でも良い製品が作れないかと考えたのがきっかけです。あとは仕事が好きなので、さらなるやりがいを求めて独立しようと思いました。
作業場であり、撮影場にもなる工夫
お気に入りに包まれた作業部屋ですが、作業環境のこだわりはありますか?
BRUSH
楽しく仕事をしたいのと、集中力を切らさないためにすこしでもストレスになるような要因は減らすようにしています。家具も道具も、気に入ったものだけでそろえ、好きなものに囲まれて仕事ができていますね。
BRUSH
撮影を頻繁にするので、撮影にも適した環境づくりも心がけています。例えば、カーテンはブラインドカーテンにする事で光の量を調整できたり、椅子はそのまま小物を置いて撮影に使えるものを使ったり。作業場であり撮影場ですね。
どの作品も魅力的に撮られたBRUSHさんの作品写真は、この作業部屋から生まれているんですね。制作作業がはかどる工夫はありますか?
BRUSH
普段の作業は、立ち作業台にしてハイスツールを使っています。個人的にはずっと座っているとだらけてしまい行動力が低下するような気がしていて。なので、繊細な作業以外は立ってやることが多いですね。「あれをやってみよう、これもやってみよう」とポジティブな感情になりやすい気もします。
体の一部のように使える道具たち
作業机の上に必ず置いているアイテムはありますか?
BRUSH
ツールスタンドでしょうか。ツールスタンドは大好きなメーカーの木製のものを使っていて、半年に1回オイルケアをして育てています。革小物と同じで愛着が湧きます。
道具も革小物同様に丁寧にケアされているんですね。作業部屋の整理整頓で心がけていることはありますか?
BRUSH
道具を、よく使う1軍とそうでない2軍に分け、2軍はすべて別の部屋に収納しています。壁にかけたパンチングボードに金具やファスナー、糸などの資材を吊るす収納方法も便利です。
BRUSH
資材のストックがパッと見ですべてわかるので、発注作業や受注が来た際の確認作業が劇的に楽になりました。
制作に使用する道具選びにこだわりはありますか?
BRUSH
見た目、精度の高さ、使いやすさの3つにこだわっていて、体の一部のように使える道具のみをそろえています。道具オタクなので道具には惜しみなく投資しますね。高い道具なら良いって訳じゃありませんが、実際に高価な道具は精度が高いことが多いです。
BRUSH
革製品の小物は特に細かい部分の精度が大切なので、仕立て道具のクオリティが作品のクオリティに直結すると考えています。あと、見た目のいい道具はやはりモチベーションも上げてくれますね。
最後に、作品制作で大切にしていることをうかがいました。
BRUSH
たくさんありますが、自分が思う最高峰の素材を使って最高の仕立てをすることでしょうか。元修理屋なので長く愛用していただきたいという思いがあります。「傷みにくいように裏地にもレザーを使う」「金具は交換が可能なものにする」といった仕様がこだわりです。革製品は長く使うものなので、ご購入後のアフターサービスも含めて作品だと思っています。
「BRUSH」さんのショップはこちら
文/澤田芽乃華 撮影/真田英幸
今後もminneとものづくりとでは、みなさんの「作業机」を募集しております。「#わたしの作業机」(「#minneとものづくりと」をお忘れなく!)の投稿をお待ちしております。
「minneとものづくりと」の更新情報や募集情報はこちらをチェック
minneとものづくりと公式アカウントあなたもminneで作品を販売してみませんか?
minneは現在85万件を超える作家・ブランドによる 1500万点以上の作品が、販売・展示されている、 国内最大のハンドメイドマーケットです。
つくり手がものづくりに集中できるよう、作品は代理人の手を通して届けることもできます。
「ものづくり」の世界がますます広がるminneで作品を販売してみませんか?