2024.04.20 更新

【新作おしえて】アクセサリー作家・ANNIKA Accessoriesさんの「月を抱くヤエベニシダレの耳飾り」

SNSで編集部の目にとまった素敵な作品を、制作の背景と交えてご紹介していきます。今回はアクセサリー作家・ANNIKA Accessoriesさんの「月を抱くヤエベニシダレの耳飾り」です。

作り手は、ANNIKA Accessoriesさん

プラバンでつくる草花モチーフと希少なヴィンテージビジューや天然石を組み合わせた装身具や雑貨を制作
https://minne.com/@annikadesign

ANNIKA Accessoriesが生まれるまで

ANNIKA
Accessories

子どもの頃から絵を描いたり、物をつくったり手を動かすことが好きでした。編み物、刺繍、ソーイング、レジン、ビーズなど、さまざまなジャンルのハンドメイドを経験してきました。なかでもプラバンという素材は頭の中のイメージを表現するのに扱いやすかったことから専門に扱うようになりました。

縁起の良いモチーフを飾り付けられた熊手。立てかけたり、壁にかけたりして飾ることができる。
「杏爾花装身具店の招福熊手」

ANNIKA
Accessories

趣味の範囲だったものづくりを「作品」としての販売に切り替えるきっかけとなったのは、minneとの出会いが大きかったです。
それまでは地元の福島県で地域の手作り市に出展するだけでしたが、minneを利用してからは全国のお客さまからご注文いただけるようになりました。さらに、各地で活躍している作家さんとその多彩な作品を知ることで、自分の世界が広がりました。

桜のつぼみをメインモチーフとしたリング。
「桜蕾-tsubomi-リング」

ANNIKA
Accessories

自分の中の「こういうものをつくれるかな。形にしてみたいな」という欲求を原動力として、日々ものづくりに取り組んでいます。

世界観をつくり上げる“色彩”

うっとりと見惚れてしまうほど美しくリアルなANNIKA Accessoriesさんの作品。制作においてのこだわりについてもうかがいました。

青い紫陽花を敷き詰めたリングピロー

ANNIKA
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わたしが特に大事にしているのは「色彩」です。色は作品を見た人に直感的にイメージを伝えてくれるので、自分の世界観を表現するために色選びは慎重に行っています。

ANNIKA
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プラバンに色を付ける際に使用しているのは海外製の色鉛筆です。日本のものと比べると大分値がはるのですが、「エモさ」を感じるニュアンスカラーが多く、作品を表現するのにぴったりの色がそろっているので愛用しています。

ANNIKA
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「日常に取り入れられるお気に入りのアクセサリー」がコンセプト。華美すぎず、肩肘をはらずにつけられて、でも他の人とかぶらないデザインを目指しています。

ワークショップの様子

ANNIKA
Accessories

自宅で開催しているワークショップで生徒さんにプラバンアクセサリーづくりを教えているので、作業が難しくなりすぎないように設計することも気を付けています。

新作は、月を抱くヤエベニシダレの耳飾り

ANNIKA
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新作「月を抱くヤエベニシダレ」シリーズは、4月の青空とそこに浮かぶ白い月、ふんわりと咲くピンク色の八重桜の情景をイメージして制作しました。八重桜の花と蕾はプラバンで、お花の中心にはローズカットのレインボームーンストーン（ホワイトラブラドライト）を配置しています。

はらはらと舞い散る桜（ソメイヨシノ）を表現。
「桜のイヤーカフとイヤリング（またはピアス）のセット」

ANNIKA
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毎年桜（ソメイヨシノ）モチーフの新作を制作していましたが、八重桜はよいデザインが浮かばず、ずっと避けてきたモチーフでした。

ANNIKA
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花びらが密に重なる花をプラバンでつくろうとすると、プラバンを焼いたときに生じる厚み分、高さが出るのでモチーフをある程度大きくしなければバランスがおかしくなってしまいます。

ANNIKA
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そこを改善するため、2018年より始めた独自のスクレーピング技術により、プラバンを薄く削ることでサイズを小さくしたまま、花びらを幾重にも重ねることができるようになりました。

繊細な花弁を何枚も重ねてつくられるプラバンのラナンキュラス。手間と精密さが求められる作品。
「ラナンキュラスの耳飾り・ローズピンク」

ANNIKA
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「ラナンキュラスの耳飾り」はこのスクレーピング技術によって制作が可能となった代表作品です。（わずか1cmの花、片耳分を作るために18枚の花びらのパーツを重ねて制作しています）

ANNIKA
Accessories

技術が向上し、今なら自分の思い描く八重桜の作品がつくれるはずと、今まで撮りためてきた八重桜の写真（隅田公園や新宿御苑にて撮影）を参考にしながら制作にとりかかりました。

ANNIKA
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八重桜の魅力は幾重にも重なった花びらのやわらかさです。型紙を何種類もつくり、どの個体も全く同じにはならないように制作しています。
ソメイヨシノをモチーフとした作品は誰もがイメージする定番の桜の形を美しく形づくりますが、八重桜の場合はあえて花びらの形を不均一にし、成形の際に曲げる角度をランダムに仕上げることで「目で感じられるやわらかさ」を追求しました。

最後に、記事を読んでくださったみなさんに向けてメッセージをいただきました。

ANNIKA
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身につけた方がより一層輝いて毎日を楽しく過ごせるようにと願いを込めながら日々制作しています。

ANNIKA
Accessories

華やかなアクセサリーが主役なのではなく、あくまでも主役はご購入下さったお客さまご自身。どの年代の方がお使いになってもしっくりくるようにデザインを考えていますのでぜひ長くご愛用いただけると嬉しいです。
お母さんになっても、おばあちゃんになっても、変わらずにお使いいただけますように。

・「月を抱くヤエベニシダレ」　type_A
https://minne.com/items/39424900
・「月を抱くヤエベニシダレ」　type_B
https://minne.com/items/39426100
・「月を抱くヤエベニシダレ」　type_C
https://minne.com/items/39426186
・「月を抱くヤエベニシダレ」　type_D
https://minne.com/items/39426292
・「月を抱くヤエベニシダレ」　type_E
https://minne.com/items/39513643
・「八重桜の耳飾り」※片耳用
https://minne.com/items/39426436

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文 / 堀田恵里香