aiiroが生まれるまで
ちょっぴり焦げた目玉焼きがリアル。
「目玉焼きのフチはカリッと 目玉焼きトーストブローチ」
「目玉焼きのフチはカリッと 目玉焼きトーストブローチ」
aiiro
大学卒業後は就職し、結婚後も仕事を続けていたのですが、体調を崩して専業主婦になったときに、「わたしは“つくること”が好きだったな」とふと思い出しました。せっかくの機会なので何かをつくってみようと思い、興味のあった分野に挑戦してみることにしました。
アクセサリーづくりをはじめ、プラバン、棒針編み、粘土、イラスト、羊毛フェルト、レジン、かぎ針編み、草木染め…そして、中学生の家庭科の授業で習った刺繍のことを思い出し、フランス刺繍にも挑戦しました。
アクセサリーづくりをはじめ、プラバン、棒針編み、粘土、イラスト、羊毛フェルト、レジン、かぎ針編み、草木染め…そして、中学生の家庭科の授業で習った刺繍のことを思い出し、フランス刺繍にも挑戦しました。
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いろいろな分野に挑戦してみた中で刺繍を選んだのは、刺繍糸に色がたくさんあるところや、自分の好きなように自由に刺せるところに魅力を感じたからです。また、昔は貴族の方が嗜まれていたことや、ファッションブランドのオートクチュールにも使われていることなどから、“フランス刺繍”への憧れもありました。
どの角度から見ても本物そっくりな、ショートケーキ。
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刺繍をやり始めてしばらくは、基本的なステッチを勉強したり、平面刺繍をしたりしていましたが、立体刺繍に出会って強く惹かれました。立体刺繍は、いろいろな角度から見ることができ、見る角度によって印象が変わります。また存在感があり、本物そっくりなものをどう表現し、どうつくろうかと「つくり方」を考えるのが楽しいのも魅力のひとつかもしれません。
バンズ、トマト、チーズ、パティ、レタス…それぞれの具材を別々に刺繍し、組み合わせてつくられたハンバーガー。
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立体刺繍と出会ってから、自分がつくりたいものが出てくるようになり、パンやスイーツなどおいしいものをお届けする作品づくりを始めました。現在は、パートをしながら制作活動を行っています。
“本物”と“作品”のバランスを大切に
ミニチュアだということが信じられないほど緻密な世界観が魅力的な、aiiroさんの作品。制作のこだわりをうかがってみました。
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作品づくりは、本やネットの画像も参考にしますが、本物の食べ物を自分の目で観察して、自分が思う色や刺し方でつくることを大切にしています。
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一方で、“本物に寄りすぎない”というのもこだわりのひとつ。「作品」とのバランスをとることを大切にしています。説明するのがむずかしいのですが、以前、参考にしたメロンパンの表面に焼き色がついていて、その焼き色も刺繍したんですが、焼き色が浮いてしまい全体としての統一感がなくなってメロンパンに見えなくなったことがありました。
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わたしは焼き色や形の崩れなども食べ物それぞれの個性だと思っているので、できるだけそのまま表現したいと考えています。ただ、そのままつくってしまうと違和感が出てくることもあるので、バランスには気をつけています。今後は自分の技術力を高めて、焼き色や形の崩れなども作品に取り入れながら、「手にとってみたい」と思っていただけるような作品をつくっていきたいです。
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また、それ以外では、焼き色や焼き色の範囲、形などを少しずつ変えてつくっています。
新作は「バゲットとお出掛け 刺繍ブローチ&ミニバッグ」
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この新作が誕生した“最初のきっかけ”は、手芸屋さんでトリコロールテープを見かけたことでした。目に入った瞬間、とにかくかわいくて、「作品に取り入れたい!」と思ったんです。
そこから、「トリコロールといえばフランス国旗」「フランスといえばバゲット」「バゲットといえばブローチを前からつくりたいと思っていたな」と、次々にイメージがつながっていきました。
そこから、「トリコロールといえばフランス国旗」「フランスといえばバゲット」「バゲットといえばブローチを前からつくりたいと思っていたな」と、次々にイメージがつながっていきました。
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またバゲットには専用の紙袋があるので、「バゲットブローチを入れるミニバッグも一緒につくったらかわいいのでは?」と思い、試作を始めました。トリコロールテープは、ミニバッグの留め具に使っています。
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バゲットブローチは、ブローチとして付けてもらっても良いですし、バゲット用ミニバッグに入れて持ち運んでいただいても良いという2way仕様になっています。
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ブローチは、パン屋さんで50cmくらいの長さがあるバゲットを買ってきて、それを参考につくりました。サイズは刺繍トーストに合わせて、10cm弱の大きめサイズになります。シンプルですが、大きめのバッグに付けていただいても存在感があります。
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試行錯誤した点はクープ(切り込み部分)です。クープが平行でなかったり大きさにばらつきがあったりするとバゲットに見えにくいので、クープの形をそろえるのに苦労しました。あと単純に、ほかのブローチより大きかったので刺繍する面が広くて時間がかかりました。クープの焼き色は、複数の色を重ねて付けたこだわりの焼き色になっています。またクープの中に縦に割れ目を入れているところも見ていただけたら嬉しいです。
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ミニバッグの方は、実際にあるバゲット用のペーパーバッグを参考にしながら型紙をつくるところからスタートしました。ミニバッグは撥水生地を使っていますので、水や汚れに強く、ブローチを保護してくれます。ブローチに合わせて幅や高さを数ミリ単位で調整し、納得のいくものができるまで試作を繰り返しました。
最後に、記事を読んでくださったみなさんに向けてメッセージをいただきました。
aiiro
色がたくさんある刺繍糸が好きで、身近な食べ物や好きな食べ物をモチーフに作品をつくっています。作品を通じて、みなさんの食べ物にまつわる思い出や記憶に寄り添えたら良いなと思っています。私の作品を見て、おいしそう、またあれ食べたいなと思っていただけたら嬉しいです。そして、本物みたいと驚いてもらえたら、なお嬉しいです。
インスタグラムで制作しているものや販売のお知らせを投稿していますので、そちらもご覧いただけたら幸いです。
インスタグラムで制作しているものや販売のお知らせを投稿していますので、そちらもご覧いただけたら幸いです。
aiiroさんの次回の販売会は5月31日(土)21:00から予定されています。新作の「バゲットとお出掛け 刺繍ブローチ&ミニバッグ」も販売されますので、合わせてチェックしてみてくださいね。
・バゲットとお出掛け*刺繍ブローチ&ミニバッグ
https://minne.com/items/41912312
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minneは現在94万件以上を超える作家・ブランドによる1791万点以上の作品(※1)が、販売・展示されている、国内最大(※2)のハンドメイドマーケットです。
つくり手がものづくりに集中できるよう、作品は代理人の手を通して届けることもできます。
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(※1)2025年3月末時点
(※2)ハンドメイド作品の販売を主軸とする国内ハンドメイドマーケット運営会社2社の作家・ブランド数とアプリダウンロード数に関するIR資料公表数値及びサイト公表数値を比較。2025年1月23日時点、GMOペパボ調べ。
(※2)ハンドメイド作品の販売を主軸とする国内ハンドメイドマーケット運営会社2社の作家・ブランド数とアプリダウンロード数に関するIR資料公表数値及びサイト公表数値を比較。2025年1月23日時点、GMOペパボ調べ。
連載「新作おしえて」はSNS連動企画です。minne作家のみなさんは、X(旧Twitter)またはInstagramにて「#新作おしえて」「#minneとものづくりと」の2つのタグをつけ、新作画像と作品URLをつけてぜひご投稿ください。
文 / 堀田恵里香