わんこさん用のウール100%ニット

わんこさん用のウール100%ニット

私は犬を飼ったことはありません。でも動物は好きで犬派でも猫派でもなくどちらも本当に可愛いと思います。 飼ったことがないゆえの知識不足で、犬は立派な毛皮を着ているのに服を着せる必要はないのではないか、飼い主の好みの問題で着させられているんだろう、くらいに考えていました。 けれど、小型犬や暑い国原産の犬種は本当に寒がりで体毛の構造などからも、日本の冬が厳しいのだということを知りました。 そうしてみると、今日本で人気上位にいるわんこさんは、ほとんどがその「寒がり犬」なのです。 2020年に日本で登録されたわんこさんの頭数の、犬種別順位を見ると、1位は断トツでプードル、そのうち98%がトイプードルです。 2位以降、チワワ、ダックス、ポメラニアン、フレブル、ミニチュアシュナウザー、ヨーキー、柴…と続きます。11位までは圧倒的に小型犬が優勢です。 本当に、一般的に寒がりといわれる犬種がたくさん入っています。暑い国原産のわんこさんには、日本の冬は寒いんだろうなとつくづく思います。柴くらいでしょうか、深く積もった雪の中を転げまわっているのは!? ちゃんとした防寒の必要があって服を着ているわんこさんがいると知ってから、それならわんこさん用のニットにも意味があるのではないかと考えるようになりました。そして着ているわんこさん自身が少しでも快適であるようにと考えた結果、ウール100%の毛糸を使用しています。自然界では起きないであろう静電気防止のためです。そしておなか側の裏に編地のとじしろがないほうが着心地がいいのではと、輪編にしたりとじ方を工夫しています。 また、羊毛、ウールの保温力はよく知られたところです。その理由を簡単に説明すると、繊維1本1本が縮れていて、それが絡み合うところにたくさんの空気を含みます。空気は断熱性がとても高いので、ウールにくるまれると暖かく感じるのです。 暑い国原産の寒がりわんこさんに日本の冬を快適に過ごしてもらうのに、暖かく伸縮性も高いウールのニットはとても適していると思うのです。

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ニット&手芸作家 時々編物講師

にっとも堂
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