おくのほそ道_序章(2)

おくのほそ道_序章(2) 古人も多く旅に死せるあり 予もいづれの年よりか 片雲の風にさそはれて 漂泊の思ひやまず 海浜にさすらへ 去年の秋江上の破屋に 蜘の古巣をはらひて ============== (風雅を愛した) 昔の人達でも多く 旅の途中で亡くなった人がいる。 私もいつの年からか、 ちぎれ雲が風に吹かれて 誘われるように、 あてもなくさすらう旅をしたい という思いがやまず、 海辺をさすらい歩き、 去年の秋、(隅田) 川のほとりの あばら家に帰り、 蜘蛛の古巣を払って(落ち着いたところ)、 Many ancestors, who appreciated elegance and taste, passed away in the middle of their journeys. Somewhere down the line, I couldn’t stop thinking about traveling aimlessly as if scattered clouds are drifting in the wind. Wandering along the beach, and last autumn, got back my shabby house by Sumidagawa River and swept down the old cobwebs.